症例一覧

2022.06.18更新

こんにちは。八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニック院長の今村です。九州も梅雨入りし湿度が高く蒸し暑くなってきました。日中は気温も高く体力を消耗するので体調の管理には気を付けましょう。

レーザー治療

今回はレーザー治療を受ける際に皆様が疑問に思うことをご説明いたしましょう。1レーザー治療を受ける際注意点はありますか?
治療の前には防護メガネをお渡ししますので必ず着用をお願いします。またタオルで目を覆うこともありますのでご協力お願いします。
2レーザー治療を受ける際麻酔はしますか?
レーザーは痛みが少ない治療と言われていることがある治療方法ですが、まったく痛みがないわけではありません。レーザーを当てたときに少しチクチクとした痛みは生じる場合があります。気になる患者さんは麻酔をします。また治療内容によっては麻酔が必要なレーザー治療もあります。ただ、従来の治療よりは麻酔をする頻度は少ないです。
3レーザー治療っていくつもあるのですか?
現在、歯科ではエルビウムヤグレーザー、炭酸ガスレーザー、半導体レーザー、ネオジウムヤグレーザーと4種類のレーザーが主に使われています。それぞれのレーザーは波長が異なっています。レーザーは媒体によって異なり、治療内容に応じてレーザーが使い分けられます。当院ではエルビウムヤグレーザー、炭酸ガスレーザーを治療に使用しています。エルビウムヤグレーザーは主に虫歯治療、歯周病治療に応用しています。炭酸ガスレーザーは歯ぐきの切開、抜歯や外科処置を行ったときの止血、顎関節症の治療に応用しています。
それぞれのレーザーによって波長が異なるため治療の適応症があります。1つのレーザーですべての治療が可能であると言うわけではありません。

レーザー治療を行うと聞くとなんとなく特別な治療するのかなといったイメージがあるかと思います。虫歯治療、歯周病治療において従来の器具の代わりにレーザーを使用するだけで、決して何か特別なことをするわけではありません。レーザーを使うことによって治療がさらに快適に体への進出が少なくなり治りも速くなるというのが特徴です。レーザー治療はあまり難しく考えずに気軽にけられてください。
口内炎の治療にも使えますか?
口内炎の部分にレーザーを当てて表面を焼くことで人工的にかさぶたを作ることができます。そうするとものが触れたときに生じる接触痛がなくなります。痛みが緩和されるためだいぶ楽になるかと思います。その後は自然治癒力で治っていきます。
歯茎の黒ずみにレーザーを当てて治りますか?
色素沈着の除去や歯茎の形態を整える際、レーザー治療は有効な方法です。組織をごく薄く削っていくので侵襲が少なく治りが早いという特徴があります。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2022.05.05更新

皆様こんにちは。八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニック院長今村です。

5月になり一年で一番過ごしやすい季節となりました。ゴールデンウィークは楽しく過ごしましたか?
新型コロナウイルスはまだ新規感染者が多く収束の兆しがみえません。
またウクライナで起こっている戦争も多くの犠牲者が出ています。同じ地球上であのような凄惨な戦争が起きていることも想像がつきません。平和のありがたさを感じます。
戦争の影響で歯科用金属が高騰しており、それに伴い5月から保険点数が改訂されます。心苦しいご報告ではありますが、みなさまの窓口負担は大きくなってしまいます。私たちの身の周りにも少なからず戦争の影響が出てきています。
いろいろ不安な世の中ではありますが、早く平穏な日常が戻ってくることを願っています。

レーザー

さて今回は、前回に続きレーザー治療についてお話ししたいと思います。歯周病治療におけるレーザー治療の応用について説明しましょう。
レーザーには殺菌作用がありそれが歯周病治療において効果を発揮します。従来の歯周病治療における+ αの効果があると言えるでしょう。歯周病の原因は歯周ポケットの奥にあるプラークや歯石です。プラークは細菌の塊で歯石は細菌の巣窟となってしまいます。その細菌が出す毒素やそれに対する体の防御反応などにより歯を支える骨が破壊され、歯がグラグラになってしまう病気です。歯周病の症状を改善するためにはポケットの奥にあるプラークや歯石を除去する必要があります。除去にはスケーラーや超音波スケーラーを使って除去しています。
レーザーは先端がとても細く狭いところにも入り込みます。スケーラーや超音波スケーラーがアプローチしにくい深く狭い場所にもレーザーを照射できるため、より正確に歯石やプラークの除去が可能になります。
レーザーを使っての歯周治療はプラークや歯石を除去する際、傷ついた歯茎の粘膜から細菌が血管内に入ってしまうことがあります。細菌が血流に入り込むと抵抗力の落ちている方は熱を出したり体調を崩すことがあります。(これを菌血症といいます)レーザーなら細菌を除去するときに殺菌も行うことができるのでこうした症状を予防することができます。また器具が届かないところに歯石やプラークが付着してしまい炎症が治らない、そのような時はフラップ手術といい歯茎を切開し、歯石やプラークを除去します。その際、通常はメスを使いますがレーザーだと切開する際、歯茎への侵襲が最小限に抑えるので治療の治りが速くなります。

レーザーを利用した歯周治療のメリットとして
1.レーザーがプラークや歯石を除去するとともにポケット内の細菌も行います。歯周ポケット内のプラークや歯石を除去する際、レーザーが当たった部分を同時に殺菌できますので歯茎の出血部分から体内に菌が入り込む(菌血症)を防ぐことができます。
2.正常な歯周組織よりも炎症が起きている悪い組織の方が、水分が多くレーザーが反応しやすいのが特徴です。そのためレーザーは従来の器具より炎症がある箇所にピンポイントで当てることができるため、組織へのダメージも最小限になります。組織へのダメージが少ない分治りも速くなります。デメリットを挙げるとしたら従来の歯周病の治療に比べ時間がかかることでしょう。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2022.02.27更新

こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニック、院長の今村です。

2月も終わりですね。今年は例年より寒いようです。東北の方では大雪で人々の生活を悩ませているようです。

さて、今日は歯科のレーザー治療についてお話ししたいと思います。
レーザー治療と聞くと眼科のレーシック手術や皮膚科でのシミ、ほくろなどを取ったりする美容的な手術を思い浮かべるかと思います。しかし歯科でもかなり前からレーザーを用いた治療が行われています。当院でも炭酸ガスレーザー、エルビウムヤグレーザーを日々の診療に用いています。

レーザー
歯科でのレーザー治療を行う分野は虫歯治療、歯周病治療、歯茎の切開を行ったりする外科治療に使われています。歯を削ったりするタービンに代わり、また歯石を除去したりするスケーラーに代わりにレーザーを用いて行う治療方法です。レーザーを用いるメリットは局所範囲にアプローチすることで、生体への侵襲が最小限に抑えることができます。そのことによって患者さんが治療時に感じる痛みや不安感が軽減され、治癒するまでの時間が短縮されます。患者さんがより快適に治療を受けられ、体への侵襲が最小限に抑えられるのが最大のメリットと言えるでしょう。
デメリットを挙げるとしたら小さな範囲にレーザー光を当てるため細かな作業になります。そのため一回にかかる時間は長くなります。また、治療内容によっては保険診療ではなく自由診療になることがあります。

それではレーザーによる虫歯治療について解説いたします。虫歯治療にレーザーを用いることによって快適かつMI(最小限の介入)な虫歯治療が可能となります。虫歯の治療を受けるとき歯を削ったりするキーンというタービンの音。あの音は皆様苦手ですよね。特に小さなお子様は怖がってしまいます。レーザーにはそうした音はありません。レーザー特有のパチパチパチとした音はありますが、あそこまで大きな音ではありません。また従来の歯を削るタービンは削る際に摩擦熱が生じるため、水を出しながら行います。その水をバキュームで吸い取りますが、バキュームが苦手な方もいらっしゃるかと思います。レーザーでの虫歯治療では少量の注水ですむためバキュームでの吸引頻度も減ります。
レーザー光は冒頭でも述べましたように狭い範囲に照射することができます。よって虫歯になっている部分だけにピンポイントで当てて除去することができるため、歯を削る量が最小限で済みます。虫歯治療に使用することができるレーザーはエルビウムヤグレーザーです。エルビウムヤグレーザーのレーザー光は水に吸収されます。虫歯になっている部分は健全な歯質より水分が多くなっています。そこにレーザーが当たると、水分を含んだ虫歯部分が瞬間的に蒸散し、その爆発力によって病変部が除去されます。それによって細菌も死にます。

多くのメリットがあるレーザー治療ですが、すべての虫歯治療に適応されるのではありません。虫歯の大きさによっては従来のタービンを使用して虫歯を取った方がよい場合もあります。

実際の虫歯の大きさとレントゲンを診ながら判断する必要があります。                      歯学博士  今村英之

 

投稿者: いまむら歯科クリニック

2022.01.30更新


こんにちは八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニック、院長の今村です。1月も終わりに近づいています。新型コロナウイルスの新規感染者数も毎日最多の記録を出しています。当院では万全の感染対策で診療を行っています。早く収束してくれることを願うばかりです。

さて、今回はアミノ酸のパウダーを使った歯のクリーニングについてお話ししましょう。アミノ酸のパウダーを使ったクリーニングと聞くと何か凄い治療方法なんだ。聞いたことがないので珍しい治療方法なのかなと考えてしまいます。
ですが安心してください。当院で定期検診・メンテナンスを受けている方は既に受けたことがあるかと思います。歯石を除去し着色などを取った後に最後に使用するあのシューッシューッと音が出るあの機械のことです。

エアフロー
あの機械はエアフローといいます。微細なパウダーを歯に吹き付けるクリーニング方法で、10年ほど前からあります。当院でも7、8年前から導入しております。
歯のクリーニングではまず通常スケーラーや超音波スケーラーを使って歯石を除去します。その後、歯の表面をツルツルにするため研磨ペーストをつけた回転式のブラシやラバーカップで表面を磨きます。その後は細かい粒子とパウダーを吹きつけるクリーニング、エアフローと呼ばれるものを行います。(この方法は当院の定期検診・メンテナンス方法です。すべての歯科医院で行われている治療法ではありません)微細な粒子のパウダーを装置に入れスイッチを押すと、器具の先端から水と一緒にパウダーが噴射されます。このパウダーが歯の表面や歯と歯の間のプラークや汚れを落とします。また歯の表面のバイオフィルムも除去します。
パウダーの種類には炭酸カルシウムやエリスリトールなどいくつかの種類がありますが、当院で使用しているアミノ酸(グリシンパウダー)についてお話ししましょう。グリシンは食品にも添加されていますのでお口に入っても飲み込んでしまっても問題はありません。少し甘みがあり、歯に吹きつけられても違和感などないため快適に治療を受けることができます。粒子の大きさは65マイクロメートルから25マイクロメートルと微細な粒子です。これだけ細かいと歯の表面を傷つける事はなく汚れを落とすことができます。治療を受けられた方からは「爽快感がある」、「すっきりした」、「歯の表面がツルツル」になったと言われます。
治療を受ける際の注意点としては細かい粒子を吹き付けますので呼吸器系疾患のある方、また妊娠中の方、歯茎が弱ってしまっている歯周病の進行した方はご注意ください。また歯科医院によっては保険治療ではなく、自由診療になることもあります。  歯学博士 今村英之

 

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.12.23更新


こんにちは。八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニックの院長今村です。今年もあとわずかですね。12月に入ると一気に年の瀬も押し迫ってきますね。

さて今回は親知らずについてお話しをしましょう。
みなさん親知らずってご存知でしょうか?奥歯の一番後ろに生えてくる歯のことです。親知らずの名前の由来は親知らずは20歳くらいで生えてきます。昔は今ほど寿命が長くはなく20歳くらいになると親がすでに亡くなっていたりするのでこのように言われるようになったようです。「私は親知らずがない」というかたもいらっしゃるかと思いますが、もしかしたら歯ぐきの中に埋まったままなのかもしれません。また親知らずが最初から無いかたもたまにいらっしゃいます。

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歯科医院で一度親知らずは抜いたほうがいいですよといわれ、別に痛みもないし、抜くのは痛そうだしとそのまま放置していませんか?横に生えていたりして問題のある親知らずはただ歯ぐきに炎症を起こすだけではなく、手前の第二大臼歯を失う原因にもなります。むし歯ができて放置したままだと抜歯をする際、掴むところがなく抜歯を困難にしたり、年齢を重ねると歯と顎の骨の癒着がおきてなかなか抜けなかったりします。

歯ぐきがうずく、腫れるといった症状がはじめは1年に一回、半年に一回程度だったのが3カ月に一回と間隔が短くなっていませんか?
歯ぐきの中に埋まっている親知らず、あるいは歯ぐきから少しだけ見えている親知らずは生えようとして隣の奥歯を痛めたり、隣の歯との間に磨き残しができプラークを溜め込んでむし歯や歯周病の原因になってしまいます。横を向いている親知らずや斜めに生えている親知らずは手前の第二大臼歯との間に隙間があり、歯ブラシが届きにくいところにプラークが溜まってしまします。親知らずだけがむし歯でダメージを受けるのなら仕方がありませんが、むしろ手前の第二大臼歯の根面(歯の根の部分)にむし歯が出来てしまいます。まっすぐに生えている親知らずなら抜歯の必要はありませんが、将来トラブルを起こすようなら早めに抜歯をすることをお勧めします。トラブルのある親知らずを長い間放置しておくと、隣の歯をむし歯や歯周病で治療が手遅れになるほどダメージを与えてしまいます。炎症が大きいと歯ぐきから舌の下、頬や首へと炎症が広がり入院が必要になることもあります。親知らずのトラブルは周囲の歯ぐきが腫れるだけではありません。抗生剤を服用したら炎症が治まり痛みがなくなってしまいますが、深刻な状態になる前に抜歯をし、お口の健康とからだの健康を守りましょう。抜歯をするなら若くて体力があるときにした方が良いでしょう。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.11.11更新


こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。

11月になりだいぶ寒くなってきました。今年は10月までは暑くエアコンをつけることもありましたが最近では暖房で出番です。急に寒くなりましたのでみなさん風邪をひいたりしないように気をつけてください。

さて今回は歯の詰め物についてお話ししましょう。

詰め物

以前に白い詰め物をしたところに色がついて気になることってありませんか?
見た目が気になる。むし歯になっていないかな?詰めなおしたほうがいいかな?と悩んでしまうかと思います。
白い詰め物はコンポジットレジンというものです。むし歯の治療は日々進化しています。特に材料は物性が向上し、接着技術もひと昔前に比べると格段に進化してます。最近はできるだけ歯を削らずに詰めることができる白い詰め物コンポジットレジンによる修復が多く行われています。コンポジットレジンはひと昔前では前歯のむし歯の治療に主に使用されていましたが、材料の進歩のおかげで特に接着技術の向上により奥歯にも使用されることが多くなりました。奥歯は噛んだ時大きな力がかかるのでひと昔前では適応症が限られていました。コンポジットレジンの性能の向上により以前のものは経年劣化により、茶色く変色したり、光沢がなくなったりと審美性に問題が生じてきていました。長期間使用して詰め物と歯との間にある変色はコンポジットレジン自体の変色ではなくレジンと歯との境目に着色は起きています。
お口の中の環境は過酷な状態です。湿度100%、氷を食べて温度が下がることもあれば熱いものを食べて温度が急に上がることもあります。さらに唾液にもさらされています。そうなると詰め物にも接着剤にも影響が出てきます。接着剤はお口の中で徐々に色が着いてきます。また詰め物と歯の境目にコーヒーなどの色が着いてきますこれは銀歯でも同じことが起こります。ただ銀歯の場合、白いコンポジットレジンほど目立つことはありません。
コンポジットレジンの周囲が着色した場合奥歯ならそのまま経過をみることもあります。前歯のように審美性がきになるようならまずは表面を研磨して着色が取れることもあります。取れなければ患者さんのご希望に応じてコンポジットレジンを詰めなおすこともあります。気を付けなければならないのは着色ではなくむし歯の場合もあります。むし歯の場合しっかりとむし歯を削って取り除きコンポジットレジンを詰めなおす治療になります。むし歯が小さい場合は削る量も最小限で済み詰めなおしも一回の治療で終わります。ただの着色なら表面を磨くだけで治療が終了しその後も使い続けることができます。詰めなおしはあまり積極的にはお勧めしません。再治療を行う際は詰め物だけではなくその周囲の歯を削らなければいけません。やり直しを繰り返すのは自分の健全な歯も削ることになってしまいます。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.09.30更新


こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。
「私は父が歯が悪かったから私も歯が悪いのです」
「うちの家族はみんな歯が悪いのです」
「・・・・」

musiba
今回はむし歯は親から子どもに遺伝するのかについてお話ししましょう。
家族に歯が悪い方がいると遺伝のせいでむし歯になりやすいと考えてしまいがちです。
むし歯とは「お口の中の糖を栄養源として増殖するむし歯菌が排出する酸によって歯が溶けてしまう病気」です。酸によって溶けてしまい柔らかくなった歯が欠けてしまうことで歯に穴が開いてしまい、放っておくとどんどん歯の内部へとむし歯が進行します。最終的には歯の欠損へとつながる恐ろしい病気です。実際、歯を失ってしまうおよそ30%がむし歯によるものです。

むし歯の原因となるむし歯菌(ミュータンス菌)は親から子供へと遺伝はしません。むし歯菌はあかちゃんのお口の中には存在しないことが分かっています。しかし、むし歯のなりやすさへとつながる間接的な要因の歯並びやかみ合わせの問題、唾液に性状などは遺伝する場合があります。
むし歯はプラーク(歯垢)内のむし歯菌が原因となって発症します。しっかりと歯垢を落としお口の中の清潔を保つことで予防できると考えられています。また、甘いものを控えたり、間食の習慣をやめたり、就寝前の食事を減らすこともむし歯予防につながります。
また赤ちゃんのいる子育て世代の方はキスをしたり、同じスプーン・フォークで食べ物を与えないようにしてむし歯菌を伝染させないようにすることも大切です。お父さんお母さんもむし歯があるならしっかりと治療をしておきましょう。むし歯になりにくい生活習慣を徹底することが大切です。
お父さん、お母さんの食生活が子どもに影響を与えることは言うまでもありません。おやつを食べるときは時間を決めてしましょう。だらだらとジュースを飲んだり、デスクワークをする時に甘いコーヒーを飲みながら行ったり、あめ玉をず~となめていたりするとむし歯のリスクが高くなります。時間を決めて行うことが大切です。
以上をまとめると
むし歯菌は遺伝しません。
歯並びやかみ合わせ、唾液の性状などむし歯のなりやすさへとつながる間接的な要因は遺伝します。
家族の生活習慣がむし歯になりやすい環境をつくることがあるので、歯みがきは毎日食後にきちんと行うようにしましょう。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.09.11更新


こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。

子どもの歯並びが悪く、学校歯科検診で「歯並びに不正があります」。と指摘をされると心配になったりします。
矯正治療っていつから始めればいいのか?
早めに始めれば始めるほどいいのか?

矯正

ご説明しましょう。
こたえは「早ければ早い方が良いということではありません」。

いつから始めたたらいいの?という質問に対して判断は難しくて簡単にはお答えできません。
成長後の適正な歯並びやかみ合わせを考慮しながら、将来的な成長を予測しながら現時点で必要なこと、治療内容、期間、費用などまた治療におけるリスクを十分に検討しながらいつ始めるのかを歯科医師と相談して決めていくことが必要です。
「できるだけ早く始めたほうがいい」という考え方は早期発見、早期治療で良い考え方のように感じますが、歯並びやかみ合わせの不正は遺伝的、先天的に生じる割合が高いので成長とともに生まれもった不正が出てくることが多く、永久歯に生え変わっていくという発達、発育の過程もともなうことから、早く始めるだけでは対応することができず、かえって治療が長引いたりします。とうぜん早く始めたほうが良い患者さんもいますが一概には言えません。早期に治療を始める場合として診査の結果、有効性が高いと判断された方や、現状ではとても噛みにくく困っている方、また見た目をすごく気にされている方が対象になります。しかし早期治療を行ったからといって、その後の矯正治療が不要になるわけではありません。
早ければ早い方が良いというわけではなく、基本的に永久歯列が完成(12~13歳)してから治療を行うことで問題ありません。

子どもの時期に拡大矯正治療やマウスピース矯正をすれば良くなるわけではありません。幼い時期に歯並びを広げれば大人になってからの歯並びやかみ合わせが良くなるわけではありません。「幼い時期に拡大治療を行えば、あごが広がって大きくなり将来歯並びがきれいになる」という考えのもと、乳歯列期や混合歯列期に拡大を行う先生もいますが、あごは矯正で大きくなりません。歯は力を加えると動くので一時的には歯列とあごの骨が広がったように見えますが、力を加えることをやめてしまうとまた元の状態に戻る傾向があります。
現在、「早い時期の拡大治療」に関する有効性を永久歯列期の矯正治療終了後に評価した報告はありません。また拡大治療は歯を抜かなくてよい治療と関係があることから、歯を抜かない場合の矯正治療についてもしっかりと説明を受けてください。       歯学博士 今村英之

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.08.04更新


こんにちは。八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニックの院長今村です。
暑い日が続きます。オリンピックもメダルラッシュで盛り上がっています。開催する前は無事に出来るのか、盛り上がるのかなど心配でしたがいざ始まると楽しいですね。また真剣に頑張っているアスリートの姿には感動と勇気を与えてくれます。

さて今回は歯の着色と初期のむし歯についてお話します。
歯に茶色のスポットが生じてむし歯が出来たと不安になったことはありませんか?
歯は飲食物や喫煙の影響を受けてすぐに着色したりすることがあります。
単なる着色と初期のむし歯の判断は非常に困難で歯科医師によっても意見が分かれます。
コーヒー、紅茶、お茶、ワイン、カレーなどは着色の付きやすい食べ物です。

着色と初期のむし歯

むし歯は自然に治ることはないから早めに治療することをお勧めしていますが、初期のむし歯には進行の早いものと遅いものがあり、遅いものは予防をしっかり行うことで進行を遅らせたり、停止させたり、再石灰化といって治すことも可能です。以前と違ってむし歯に対する考え方が変わってきています。「むし歯は脱灰と再石灰化のプロセス」といわれています。歯の表面では脱灰(歯を溶かす)と再石灰化(歯の修復)が行われています。そのバランスが崩れ脱灰に傾くと初期のむし歯になりさらに進むと治療が必要なむし歯になります。歯を削って治療しなくてもいいように初期のむし歯は予防して経過観察をすることが大切です。予防を徹底し、進行を遅らせたり止めたりすることが出来ればすぐに削って詰め物をするよりも将来多くの歯を残すことができます。もし経過を観察して進行が見られるようであれば治療を行います。むし歯の進行は唾液の歯を守る能力、フッ素の使用状況、食生活、歯みがき習慣によって変わります。またむし歯のできている部位によっても変わります。
患者様のなかにも「この前歯医者に行ったのに歯に黒いものがある」。「かかりつけの先生から小さいむし歯なので経過をみましょうと言われたが、心配なので治療してほしい」といった声を聞きます。これは小さいむし歯なので経過観察で大丈夫ということです。
ただ経過観察といっても放っておいてよいということではありません。初期のむし歯であってもむし歯になりかかっているので歯科医院を受診して、歯みがき指導、食事指導を受けたほうがよいでしょう。またその後もむし歯が進行していないか、歯みがきがきちんとできているかをチェックするため1~3か月の定期検診を受けてください。

むし歯は初期の段階であればしっかりとした管理を行い進行や停止させることができます。当院の場合むし歯を削るかどうかはメリット、デメリットを考えさらにむし歯の深さ、むし歯のある部位(よごれが停滞しやすい部位なのか)、患者様のブラッシングができているか、食生活、唾液の状況、むし歯のリスクが高いのかなどを診断して治療を決定します。

                      歯学博士 今村英之

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.07.22更新


八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニックの院長の今村です。オリンピックもいよいよ開催されます。東京では4回目の緊急事態宣言が発令されました。オリンピックの開催には賛否両論あるようです。せっかくの平和の祭典がこのような形で開催されるのが少し残念です。

今村英之
さて毎年夏になると記録的な猛暑が続きます。地域によっては気温40度超えることもありますね。消防庁の発表によると5月から9月の間に熱中症で救急搬送されたかたは7万人ほどいます。発生場所は住居、道路、屋外、仕事場などです。こうしたデータからスポーツをするときだけでなく日常生活においても熱中症予防をすることが必要です。日常生活における熱中症予防は脱水と体温上昇を抑えることが基本となります。暑さを避けてこまめに水分をとり涼しい場所で過ごし外出するときは帽子や日傘を使用しましょう。水分補給には体に吸収されやすいスポーツドリンクが効果的です。しかし水分補給が大切とは言われていますが水の代わりに飲むのも少し考えなければいけません。日本では現在ポカリスエット、アクエリアスと様々なスポーツドリンクが販売されています。スポーツのあとや真夏の暑いときに冷えたものを飲むのは格別ですよね。スポーツドリンクのなかには砂糖と酸が含まれています。これはスポーツしたときに失われる水分や電解質がからだに吸収されやすくするためです。そのため習慣的に飲んでいるとむし歯や酸蝕症のリスクが高くなってしまいます。また医科においても糖尿病やペットボトル症候群といった問題も指摘されています。日常生活においてはできるだけ水やお茶を飲むようにしましょう。
スポーツドリンクを飲むときはお口の中にドリンクが停滞するのを防ぐためごくごく飲むようにしましょう。少しずつだらだらと飲むことはやめましょう。スポーツ時だけでなくテレビを見ながら、勉強しながらだらだらと飲むことは一番むし歯のリスクが高くなります。
最近ではスポーツドリンクと水やお茶の両方を用意しておくことが提唱されています。「2ボトルストラテジー」という考え方です。状況により飲み分けむし歯のリスクを減らします。またスポーツドリンクのあとに水やお茶を飲むことによってお口の中がすすがれます。その後歯みがきをすればベストです。
暑い夏場万が一、過度の発汗や下痢、嘔吐、発熱などの脱水症状が起きた場合はスポーツドリンクよりも経口補水液が有効と思われます。ただし、高血圧や糖尿病といった基礎疾患のある方は摂取に注意が必要になります。

                                             歯学博士 今村英之

投稿者: いまむら歯科クリニック

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