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2022.02.27更新

こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニック、院長の今村です。

2月も終わりですね。今年は例年より寒いようです。東北の方では大雪で人々の生活を悩ませているようです。

さて、今日は歯科のレーザー治療についてお話ししたいと思います。
レーザー治療と聞くと眼科のレーシック手術や皮膚科でのシミ、ほくろなどを取ったりする美容的な手術を思い浮かべるかと思います。しかし歯科でもかなり前からレーザーを用いた治療が行われています。当院でも炭酸ガスレーザー、エルビウムヤグレーザーを日々の診療に用いています。

レーザー
歯科でのレーザー治療を行う分野は虫歯治療、歯周病治療、歯茎の切開を行ったりする外科治療に使われています。歯を削ったりするタービンに代わり、また歯石を除去したりするスケーラーに代わりにレーザーを用いて行う治療方法です。レーザーを用いるメリットは局所範囲にアプローチすることで、生体への侵襲が最小限に抑えることができます。そのことによって患者さんが治療時に感じる痛みや不安感が軽減され、治癒するまでの時間が短縮されます。患者さんがより快適に治療を受けられ、体への侵襲が最小限に抑えられるのが最大のメリットと言えるでしょう。
デメリットを挙げるとしたら小さな範囲にレーザー光を当てるため細かな作業になります。そのため一回にかかる時間は長くなります。また、治療内容によっては保険診療ではなく自由診療になることがあります。

それではレーザーによる虫歯治療について解説いたします。虫歯治療にレーザーを用いることによって快適かつMI(最小限の介入)な虫歯治療が可能となります。虫歯の治療を受けるとき歯を削ったりするキーンというタービンの音。あの音は皆様苦手ですよね。特に小さなお子様は怖がってしまいます。レーザーにはそうした音はありません。レーザー特有のパチパチパチとした音はありますが、あそこまで大きな音ではありません。また従来の歯を削るタービンは削る際に摩擦熱が生じるため、水を出しながら行います。その水をバキュームで吸い取りますが、バキュームが苦手な方もいらっしゃるかと思います。レーザーでの虫歯治療では少量の注水ですむためバキュームでの吸引頻度も減ります。
レーザー光は冒頭でも述べましたように狭い範囲に照射することができます。よって虫歯になっている部分だけにピンポイントで当てて除去することができるため、歯を削る量が最小限で済みます。虫歯治療に使用することができるレーザーはエルビウムヤグレーザーです。エルビウムヤグレーザーのレーザー光は水に吸収されます。虫歯になっている部分は健全な歯質より水分が多くなっています。そこにレーザーが当たると、水分を含んだ虫歯部分が瞬間的に蒸散し、その爆発力によって病変部が除去されます。それによって細菌も死にます。

多くのメリットがあるレーザー治療ですが、すべての虫歯治療に適応されるのではありません。虫歯の大きさによっては従来のタービンを使用して虫歯を取った方がよい場合もあります。

実際の虫歯の大きさとレントゲンを診ながら判断する必要があります。                      歯学博士  今村英之

 

投稿者: いまむら歯科クリニック

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