八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニックの院長の今村です。オリンピックもいよいよ開催されます。東京では4回目の緊急事態宣言が発令されました。オリンピックの開催には賛否両論あるようです。せっかくの平和の祭典がこのような形で開催されるのが少し残念です。
さて毎年夏になると記録的な猛暑が続きます。地域によっては気温40度超えることもありますね。消防庁の発表によると5月から9月の間に熱中症で救急搬送されたかたは7万人ほどいます。発生場所は住居、道路、屋外、仕事場などです。こうしたデータからスポーツをするときだけでなく日常生活においても熱中症予防をすることが必要です。日常生活における熱中症予防は脱水と体温上昇を抑えることが基本となります。暑さを避けてこまめに水分をとり涼しい場所で過ごし外出するときは帽子や日傘を使用しましょう。水分補給には体に吸収されやすいスポーツドリンクが効果的です。しかし水分補給が大切とは言われていますが水の代わりに飲むのも少し考えなければいけません。日本では現在ポカリスエット、アクエリアスと様々なスポーツドリンクが販売されています。スポーツのあとや真夏の暑いときに冷えたものを飲むのは格別ですよね。スポーツドリンクのなかには砂糖と酸が含まれています。これはスポーツしたときに失われる水分や電解質がからだに吸収されやすくするためです。そのため習慣的に飲んでいるとむし歯や酸蝕症のリスクが高くなってしまいます。また医科においても糖尿病やペットボトル症候群といった問題も指摘されています。日常生活においてはできるだけ水やお茶を飲むようにしましょう。
スポーツドリンクを飲むときはお口の中にドリンクが停滞するのを防ぐためごくごく飲むようにしましょう。少しずつだらだらと飲むことはやめましょう。スポーツ時だけでなくテレビを見ながら、勉強しながらだらだらと飲むことは一番むし歯のリスクが高くなります。
最近ではスポーツドリンクと水やお茶の両方を用意しておくことが提唱されています。「2ボトルストラテジー」という考え方です。状況により飲み分けむし歯のリスクを減らします。またスポーツドリンクのあとに水やお茶を飲むことによってお口の中がすすがれます。その後歯みがきをすればベストです。
暑い夏場万が一、過度の発汗や下痢、嘔吐、発熱などの脱水症状が起きた場合はスポーツドリンクよりも経口補水液が有効と思われます。ただし、高血圧や糖尿病といった基礎疾患のある方は摂取に注意が必要になります。
歯学博士 今村英之