症例一覧

2021.09.30更新


こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。
「私は父が歯が悪かったから私も歯が悪いのです」
「うちの家族はみんな歯が悪いのです」
「・・・・」

musiba
今回はむし歯は親から子どもに遺伝するのかについてお話ししましょう。
家族に歯が悪い方がいると遺伝のせいでむし歯になりやすいと考えてしまいがちです。
むし歯とは「お口の中の糖を栄養源として増殖するむし歯菌が排出する酸によって歯が溶けてしまう病気」です。酸によって溶けてしまい柔らかくなった歯が欠けてしまうことで歯に穴が開いてしまい、放っておくとどんどん歯の内部へとむし歯が進行します。最終的には歯の欠損へとつながる恐ろしい病気です。実際、歯を失ってしまうおよそ30%がむし歯によるものです。

むし歯の原因となるむし歯菌(ミュータンス菌)は親から子供へと遺伝はしません。むし歯菌はあかちゃんのお口の中には存在しないことが分かっています。しかし、むし歯のなりやすさへとつながる間接的な要因の歯並びやかみ合わせの問題、唾液に性状などは遺伝する場合があります。
むし歯はプラーク(歯垢)内のむし歯菌が原因となって発症します。しっかりと歯垢を落としお口の中の清潔を保つことで予防できると考えられています。また、甘いものを控えたり、間食の習慣をやめたり、就寝前の食事を減らすこともむし歯予防につながります。
また赤ちゃんのいる子育て世代の方はキスをしたり、同じスプーン・フォークで食べ物を与えないようにしてむし歯菌を伝染させないようにすることも大切です。お父さんお母さんもむし歯があるならしっかりと治療をしておきましょう。むし歯になりにくい生活習慣を徹底することが大切です。
お父さん、お母さんの食生活が子どもに影響を与えることは言うまでもありません。おやつを食べるときは時間を決めてしましょう。だらだらとジュースを飲んだり、デスクワークをする時に甘いコーヒーを飲みながら行ったり、あめ玉をず~となめていたりするとむし歯のリスクが高くなります。時間を決めて行うことが大切です。
以上をまとめると
むし歯菌は遺伝しません。
歯並びやかみ合わせ、唾液の性状などむし歯のなりやすさへとつながる間接的な要因は遺伝します。
家族の生活習慣がむし歯になりやすい環境をつくることがあるので、歯みがきは毎日食後にきちんと行うようにしましょう。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.09.11更新


こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。

子どもの歯並びが悪く、学校歯科検診で「歯並びに不正があります」。と指摘をされると心配になったりします。
矯正治療っていつから始めればいいのか?
早めに始めれば始めるほどいいのか?

矯正

ご説明しましょう。
こたえは「早ければ早い方が良いということではありません」。

いつから始めたたらいいの?という質問に対して判断は難しくて簡単にはお答えできません。
成長後の適正な歯並びやかみ合わせを考慮しながら、将来的な成長を予測しながら現時点で必要なこと、治療内容、期間、費用などまた治療におけるリスクを十分に検討しながらいつ始めるのかを歯科医師と相談して決めていくことが必要です。
「できるだけ早く始めたほうがいい」という考え方は早期発見、早期治療で良い考え方のように感じますが、歯並びやかみ合わせの不正は遺伝的、先天的に生じる割合が高いので成長とともに生まれもった不正が出てくることが多く、永久歯に生え変わっていくという発達、発育の過程もともなうことから、早く始めるだけでは対応することができず、かえって治療が長引いたりします。とうぜん早く始めたほうが良い患者さんもいますが一概には言えません。早期に治療を始める場合として診査の結果、有効性が高いと判断された方や、現状ではとても噛みにくく困っている方、また見た目をすごく気にされている方が対象になります。しかし早期治療を行ったからといって、その後の矯正治療が不要になるわけではありません。
早ければ早い方が良いというわけではなく、基本的に永久歯列が完成(12~13歳)してから治療を行うことで問題ありません。

子どもの時期に拡大矯正治療やマウスピース矯正をすれば良くなるわけではありません。幼い時期に歯並びを広げれば大人になってからの歯並びやかみ合わせが良くなるわけではありません。「幼い時期に拡大治療を行えば、あごが広がって大きくなり将来歯並びがきれいになる」という考えのもと、乳歯列期や混合歯列期に拡大を行う先生もいますが、あごは矯正で大きくなりません。歯は力を加えると動くので一時的には歯列とあごの骨が広がったように見えますが、力を加えることをやめてしまうとまた元の状態に戻る傾向があります。
現在、「早い時期の拡大治療」に関する有効性を永久歯列期の矯正治療終了後に評価した報告はありません。また拡大治療は歯を抜かなくてよい治療と関係があることから、歯を抜かない場合の矯正治療についてもしっかりと説明を受けてください。       歯学博士 今村英之

投稿者: いまむら歯科クリニック

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