症例一覧

2022.09.24更新

こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。
歯茎が腫れたり出血したことはありますか?それって歯周病??
歯周病だと歯肉の腫れや出血が見られます。歯周病は歯の周りで繁殖した細菌により引き起こされる病気で以下のような症状が見られます。

歯周病
歯茎が腫れる
歯茎が赤く腫れプクっと丸く膨らんだ状態になります。朝起きた時は口の中がネバネバすることもあります。歯茎から出血がある。歯みがきなどの小さな刺激で歯茎から血が出たりします。歯周病が進行した場合歯茎に触れなくてもに出血したり膿が出ることもあります。
歯がぐらぐらと揺れる
歯周病が重症化すると歯が激しくふらつき痛みを伴って食事を取るのも困難になります。歯が移動するため、噛み合わせが悪くなり歯と歯のの間に隙間ができて食物が詰まりやすくなります。このまま放っておくと歯が抜けてしまうことがあります。
口臭があり知覚過敏が生じる
歯周病が進行すると口臭が生じます。また歯を支えている骨が減って歯茎が下がり歯の根が露出してしまい小さな刺激でも敏感に感じ、冷たいもの熱いものをお口に入れるとキーンとしみる知覚過敏を起こすことがあります。
歯周病の予防には毎日のブラッシングが大切です。歯磨きはただ磨くのではなく適正に磨けないといけません。一日3回食事の後には歯磨きをするようにしましょう。プラークは歯と歯の間にもついているため、歯ブラシだけでは落としにくいこともありますので歯間ブラシやデンタルフロスなどの器具も使うことをお勧めします。

歯周病が生活習慣病と関連しています
生活習慣病が歯周病に関連していると言われています。生活習慣病とは不健全な生活習慣の積み重ねで起こる病気のことです。喫煙、暴飲暴食、睡眠不足、ストレス、過度な飲酒、運動不足、栄養バランスが偏った食事などを続けることで体内の内臓脂肪が増加し内臓脂肪型肥満と呼ばれる状態になります。この状態が続くと、糖尿病、がん、高血圧脳血管疾患等を引き起こしやすくなります。糖尿病患者の80%は歯周病に罹患しているというデータもあります。糖尿病になると免疫機能の低下や唾液分泌の低下により口の中で細菌が繁殖しやすくなり細菌感染を起こしやすくなります。糖尿病を治療せずに放っておくといつまでも歯茎の炎症が収まらず歯周病を悪化させてしまいます。歯周病を引き起こす細菌が血液の中に入り込むと、サイトカインという物質が体内に放出されます。この物質は血糖値を管理するインスリンの働きを阻害するため糖尿病と歯周病の両方を悪化させることになってしまいます。歯周病は歯医者に行けば大丈夫と安易に考えるのではなく歯周病があると全身の病気にも影響を及ぼすと言う意識を持つことが大切です。歯周病を治せば生活習慣病も良くなります。また生活習慣病を改善すれば歯周病にも良い影響を与えます。歯周病と生活習慣病の両方を治療することで治療効果がアップし健康を維持することができます。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2022.09.08更新

こんにちは。八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニック院長今村です。
朝夕は涼しくなり秋の気配を感じるようになりました。しかしまだ日中は暑いですね。健康管理に気を付けましょう。
今回は歯磨きの予防の仕方についてお話しいたしましょう。

今村

毎日行っている歯磨き、できているようで意外とできていないのが現状ではないでしょうか?当院で染め出しをされた方は驚かれることがあったと思いますが、意外と磨けているようで磨けていないようです。歯科医院でプロの指導を受けて正しいケアの仕方を知ることが大切です。フロスや歯間ブラシの使い方も一緒に教えてもらいましょう。歯磨きは意外と奥が深いものです。人によっては歯並びは千差万別です。また顎の大きさ歯と歯の重なり具合も違いますし、歯ブラシの動き方歯磨きのときの癖そういった個人差もあります。特に効き手側の端のほっぺた側に磨き残しが多かったり、奥歯の裏側にブラシの先が届いていなかったり、力が入りすぎて歯茎を痛めてしまっていることもよくあります。
歯磨きと同じように重要なのが歯と歯の間のお掃除です。毎日のケアにフロスや歯間ブラシを取り入れて使われているでしょうか。間違った使い方をすると歯や歯茎を傷つけてしまいます。歯ブラシと同じくこちらも適切な使い方を歯科医院で指導してもらいましょう。フロスや歯間ブラシは歯ブラシより適切に使うことが難しいです。
酸性度の高い飲食物をとってすぐは、酸により歯の表面が一時的に柔らかくなっています。その状態で歯磨きをすると、歯ブラシが歯を傷つけかねません。時間が経てば唾液の作用でお口の中の酸が中和されるので歯磨きは30分ほど待ってから行うようにしましょう。健康のため黒酢やグレープフルーツなどを毎日取る人が増えているようです。そうした酸性度の高い飲食物をとってすぐの歯磨きは歯を痛めてしまう危険があります。酸っぱいものを飲食した後、歯の表面が酸で一時的に柔らかくなりますこれが習慣的に続くと酸蝕症になりますこの状態で歯磨きを毎日しているとやがて、歯は摩耗して知覚過敏になったりしてしまいます。歯のダメージを避けるためには酸性度いものを取った後は30分ほど置いて、唾液が酸を中和するのを待ってから磨きましょう。酸性度の高い物をとっていないのなら食後すぐに歯磨きをしても問題ありません。
歯周ポケットは歯ブラシだけでは落とし切れない汚れがあります。歯茎の溝の中はプラークが溜まりやすい場所で溜まったプラークは歯周病の原因になります。そのため、この部分を歯ブラシで注意して磨いている方も多いことでしょう。歯ブラシでは溝の中のプラークは完全に取りきれません。しかも溝の中に無理にブラシの毛先を入れて磨くことを続けると歯茎を傷つけてしまい、歯茎が退縮してしまい虫歯になりやすい歯根面が露出します。歯茎を傷つけずにきれいにプラークを取り除く磨き方を歯科医院で教えてもらいましょう。歯茎の深い溝や歯周ポケットの掃除はプロにお任せください。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2022.08.13更新

八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニックの院長今村です。
みなさまお盆休みはいかがお過ごしでしょうか?私はコロナウイルスの感染者数も増えているため、自分の安全を考慮して家でのんびりと過ごしています。

さて今回は根面カリエスについてお話しします。根面カリエスとは歯の根元と歯ぐきとの境い目にできるむし歯のことです。

根面カリエス

歯茎が下がって歯の根元が見えてきています。この部分は虫歯になりやすいと聞きますが歯磨き剤を使って歯の根元の虫歯にも効くのでしょうか?
最近子供たちの虫歯は減ってきていると言われていますが増えている虫歯があります。それは成人の歯の根元の虫歯です。進行すると歯を残すことができなくなる場合もありますので注意が必要です。歯の表面はエナメル質というダイヤモンドより硬い層でできています。しかし、年齢とともに歯茎が少し下がってきます。そうすると今まで歯茎に覆われていた歯の根元が露出してきます。そしてその下層の象牙質がむき出しの状態となってしまいます。象牙質はエナメル質に比べて柔らかく、虫歯に対しても弱いという特徴がありますので虫歯を予防するためにはまず根本の周りのプラークや歯石を取り除くことが大切です。次に根面の象牙質を酸に溶けにくくすることつまり歯を丈夫にすることが大切です。フッ素入り歯磨き剤をご家庭で使用することや、高濃度フッ素を含むゼリーなどを歯科医院で定期的に塗布してもらう事は、根面の虫歯予防に重要であることがわかっています。また初期の虫歯も進行しにくくなります。

患者さんが自分でもできる最も効果的な米の虫歯予防方法はフッ素を使った歯磨きです。歯の根本が露出してくると結果的に歯が長くなったような状態になり歯磨きが難しくなってきます。歯磨きをする際は根元周りに歯ブラシの毛先がしっかりと当たるようにします。毛先を根元に当てたまま小さく横磨き、スクラビング法と言う方法で行うようにしましょう。この時フッ素を含む歯磨き剤を使用します。最近では従来よりもフッ素の濃度が濃いものが販売されていますので、そちらの方が高い効果が期待できます。ただ歯磨きだけでは歯と歯の間のプラークを取り除くことができません。
少なくとも1日2回は歯間ブラシや糸ようじを使って歯と歯の間を清掃しましょう。この時フッ素入り含むゼリー状の歯磨き剤を用いると歯と歯の間の根元の周りの象牙質を強化することができます。そして大切なのは定期的な歯科検診です。根面の虫歯は穴が開いたりすることがなく、また色も黒くならないので患者さんは気づきにくいのが特徴です。初期の段階で見つけ適切な処置をしてもらうことが大切です。虫歯がなくても根面が露出してるなら歯科医院で適切な処置を受けることをお勧めします。        歯学博士  今村英之

投稿者: いまむら歯科クリニック

2022.07.18更新

こんにちは。八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニッ院長今村です。

今回は顎関節症についてお話しましょう。口を開けた時に痛みがある。口を開けたり閉めたりするときにコキコキと音がする。偏頭痛がする。頬がだるい。口を開けたり閉めたりすると口の周りの筋肉が痛い。と言った症状は顎関節症の可能性があります。
顎関節症と言うのはいくつかのタイプがあります。お口を開けたり閉めたりする筋肉に異常があるもの。また骨の変形などによるものなどいくつかのタイプがあります。

imamura
今回は顎の関節を動かす筋肉に炎症があるタイプについてお話しいたします。顎関節症と言うと顎関節に異常が起きていると想像しがちですが、必ずしもそうとは限りません。顎関節を動かす筋肉の痛みが顎の痛みと感じられ口を開けにくくすることもよくあります。お口を開けたり閉めたりする筋肉はお顔の周りにたくさん付いています。特に大きいのは、側頭部から頬骨のあたりには側頭筋といわれる筋肉が薄く広がっています。そしてその上に咬筋といわれるお口の開け閉めに大切な筋肉がついています。どちらも口を動かしたりするときに使う重要な筋肉です。この筋肉のどちらかあるいは両方が緊張して炎症を起こし、はりやこりとなっていうのが筋肉痛タイプの顎関節症です。8割から9割は咬筋だと言われています。顎の関節自体には問題はありません。側頭筋の痛みであれば偏頭痛が生じ、咬筋の炎症であればほっぺたのだるさや重さ腫れぼったさを感じます。炎症を起こしている筋肉に無理がかかると痛みが生じ口も開きにくくなります。炎症を起こしている筋肉に無理がかかると痛みが生じ口も開きにくくなります。症状の改善には筋肉をほぐすのが効果的ですので患者さんに筋肉マッサージや開口ストレッチを繰り返していただきます。慢性化した肩の筋肉のコリが治りにくいように顎の筋肉の凝りも慢性的になると治りにくくなります。症状が出て数日から数週間は筋肉痛レベルだったものでも、何ヶ月も放置されると筋肉が凝り固まってマッサージの効果も出にくくなります。筋肉タイプの顎関節症は早期に対応したほうが治りが早いことが多いです。
顎関節症の原因は顎関節への負担がその人の持つ顎関節や筋肉の耐久性を超えると起こります。原因は様々ですか、毎日の生活習慣の影響も見逃せません。
1. 無意識の歯ぎしりや食いしばり
歯ぎしりや食いしばりは顎の筋肉と関節に大きな負担をかけます。筋肉にとっては休息のない過度な筋トレと同じ状態で負荷をかけています。
2. ストレス
ストレスは筋肉の緊張をまねき歯ぎしりや食いしばりにつながります。しかし現代においてストレスのない生活は難しいので、運動や趣味などストレスを軽減させる習慣を身に付けることが大切です。
3. 歯列接触癖
ものを食べていない時あるいは特定の音を発する時以外は上下の歯の間はわずかに開いているのが普通です。しかし無意識に上下の歯を噛み合わせてしまう事が癖になっている人もいます。これは歯列接触癖と呼ばれ顎の筋肉に筋肉や関節に過度な負担をかけてしまいます。歯列接触壁は顎関節症の方の8割近くにあると言われています。歯列接触癖は無意識の習慣ですので直すのは難しいです。まずは自分で上下の歯が当たっていることに気づいたら意識的に離すようにし心がけましょう。
4.前傾姿勢や猫背
最近はテレビゲームをしたりスマホと本を使う時前傾姿勢も問題視されていますパソコンで作業する際には姿勢などにも注意されてください。机が顎にあたるうつぶせ寝や横で腕が当たる頬杖も顎関節に負担をかけてしまいます。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2022.01.30更新


こんにちは八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニック、院長の今村です。1月も終わりに近づいています。新型コロナウイルスの新規感染者数も毎日最多の記録を出しています。当院では万全の感染対策で診療を行っています。早く収束してくれることを願うばかりです。

さて、今回はアミノ酸のパウダーを使った歯のクリーニングについてお話ししましょう。アミノ酸のパウダーを使ったクリーニングと聞くと何か凄い治療方法なんだ。聞いたことがないので珍しい治療方法なのかなと考えてしまいます。
ですが安心してください。当院で定期検診・メンテナンスを受けている方は既に受けたことがあるかと思います。歯石を除去し着色などを取った後に最後に使用するあのシューッシューッと音が出るあの機械のことです。

エアフロー
あの機械はエアフローといいます。微細なパウダーを歯に吹き付けるクリーニング方法で、10年ほど前からあります。当院でも7、8年前から導入しております。
歯のクリーニングではまず通常スケーラーや超音波スケーラーを使って歯石を除去します。その後、歯の表面をツルツルにするため研磨ペーストをつけた回転式のブラシやラバーカップで表面を磨きます。その後は細かい粒子とパウダーを吹きつけるクリーニング、エアフローと呼ばれるものを行います。(この方法は当院の定期検診・メンテナンス方法です。すべての歯科医院で行われている治療法ではありません)微細な粒子のパウダーを装置に入れスイッチを押すと、器具の先端から水と一緒にパウダーが噴射されます。このパウダーが歯の表面や歯と歯の間のプラークや汚れを落とします。また歯の表面のバイオフィルムも除去します。
パウダーの種類には炭酸カルシウムやエリスリトールなどいくつかの種類がありますが、当院で使用しているアミノ酸(グリシンパウダー)についてお話ししましょう。グリシンは食品にも添加されていますのでお口に入っても飲み込んでしまっても問題はありません。少し甘みがあり、歯に吹きつけられても違和感などないため快適に治療を受けることができます。粒子の大きさは65マイクロメートルから25マイクロメートルと微細な粒子です。これだけ細かいと歯の表面を傷つける事はなく汚れを落とすことができます。治療を受けられた方からは「爽快感がある」、「すっきりした」、「歯の表面がツルツル」になったと言われます。
治療を受ける際の注意点としては細かい粒子を吹き付けますので呼吸器系疾患のある方、また妊娠中の方、歯茎が弱ってしまっている歯周病の進行した方はご注意ください。また歯科医院によっては保険治療ではなく、自由診療になることもあります。  歯学博士 今村英之

 

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.12.23更新


こんにちは。八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニックの院長今村です。今年もあとわずかですね。12月に入ると一気に年の瀬も押し迫ってきますね。

さて今回は親知らずについてお話しをしましょう。
みなさん親知らずってご存知でしょうか?奥歯の一番後ろに生えてくる歯のことです。親知らずの名前の由来は親知らずは20歳くらいで生えてきます。昔は今ほど寿命が長くはなく20歳くらいになると親がすでに亡くなっていたりするのでこのように言われるようになったようです。「私は親知らずがない」というかたもいらっしゃるかと思いますが、もしかしたら歯ぐきの中に埋まったままなのかもしれません。また親知らずが最初から無いかたもたまにいらっしゃいます。

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歯科医院で一度親知らずは抜いたほうがいいですよといわれ、別に痛みもないし、抜くのは痛そうだしとそのまま放置していませんか?横に生えていたりして問題のある親知らずはただ歯ぐきに炎症を起こすだけではなく、手前の第二大臼歯を失う原因にもなります。むし歯ができて放置したままだと抜歯をする際、掴むところがなく抜歯を困難にしたり、年齢を重ねると歯と顎の骨の癒着がおきてなかなか抜けなかったりします。

歯ぐきがうずく、腫れるといった症状がはじめは1年に一回、半年に一回程度だったのが3カ月に一回と間隔が短くなっていませんか?
歯ぐきの中に埋まっている親知らず、あるいは歯ぐきから少しだけ見えている親知らずは生えようとして隣の奥歯を痛めたり、隣の歯との間に磨き残しができプラークを溜め込んでむし歯や歯周病の原因になってしまいます。横を向いている親知らずや斜めに生えている親知らずは手前の第二大臼歯との間に隙間があり、歯ブラシが届きにくいところにプラークが溜まってしまします。親知らずだけがむし歯でダメージを受けるのなら仕方がありませんが、むしろ手前の第二大臼歯の根面(歯の根の部分)にむし歯が出来てしまいます。まっすぐに生えている親知らずなら抜歯の必要はありませんが、将来トラブルを起こすようなら早めに抜歯をすることをお勧めします。トラブルのある親知らずを長い間放置しておくと、隣の歯をむし歯や歯周病で治療が手遅れになるほどダメージを与えてしまいます。炎症が大きいと歯ぐきから舌の下、頬や首へと炎症が広がり入院が必要になることもあります。親知らずのトラブルは周囲の歯ぐきが腫れるだけではありません。抗生剤を服用したら炎症が治まり痛みがなくなってしまいますが、深刻な状態になる前に抜歯をし、お口の健康とからだの健康を守りましょう。抜歯をするなら若くて体力があるときにした方が良いでしょう。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.11.11更新


こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。

11月になりだいぶ寒くなってきました。今年は10月までは暑くエアコンをつけることもありましたが最近では暖房で出番です。急に寒くなりましたのでみなさん風邪をひいたりしないように気をつけてください。

さて今回は歯の詰め物についてお話ししましょう。

詰め物

以前に白い詰め物をしたところに色がついて気になることってありませんか?
見た目が気になる。むし歯になっていないかな?詰めなおしたほうがいいかな?と悩んでしまうかと思います。
白い詰め物はコンポジットレジンというものです。むし歯の治療は日々進化しています。特に材料は物性が向上し、接着技術もひと昔前に比べると格段に進化してます。最近はできるだけ歯を削らずに詰めることができる白い詰め物コンポジットレジンによる修復が多く行われています。コンポジットレジンはひと昔前では前歯のむし歯の治療に主に使用されていましたが、材料の進歩のおかげで特に接着技術の向上により奥歯にも使用されることが多くなりました。奥歯は噛んだ時大きな力がかかるのでひと昔前では適応症が限られていました。コンポジットレジンの性能の向上により以前のものは経年劣化により、茶色く変色したり、光沢がなくなったりと審美性に問題が生じてきていました。長期間使用して詰め物と歯との間にある変色はコンポジットレジン自体の変色ではなくレジンと歯との境目に着色は起きています。
お口の中の環境は過酷な状態です。湿度100%、氷を食べて温度が下がることもあれば熱いものを食べて温度が急に上がることもあります。さらに唾液にもさらされています。そうなると詰め物にも接着剤にも影響が出てきます。接着剤はお口の中で徐々に色が着いてきます。また詰め物と歯の境目にコーヒーなどの色が着いてきますこれは銀歯でも同じことが起こります。ただ銀歯の場合、白いコンポジットレジンほど目立つことはありません。
コンポジットレジンの周囲が着色した場合奥歯ならそのまま経過をみることもあります。前歯のように審美性がきになるようならまずは表面を研磨して着色が取れることもあります。取れなければ患者さんのご希望に応じてコンポジットレジンを詰めなおすこともあります。気を付けなければならないのは着色ではなくむし歯の場合もあります。むし歯の場合しっかりとむし歯を削って取り除きコンポジットレジンを詰めなおす治療になります。むし歯が小さい場合は削る量も最小限で済み詰めなおしも一回の治療で終わります。ただの着色なら表面を磨くだけで治療が終了しその後も使い続けることができます。詰めなおしはあまり積極的にはお勧めしません。再治療を行う際は詰め物だけではなくその周囲の歯を削らなければいけません。やり直しを繰り返すのは自分の健全な歯も削ることになってしまいます。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.09.30更新


こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。
「私は父が歯が悪かったから私も歯が悪いのです」
「うちの家族はみんな歯が悪いのです」
「・・・・」

musiba
今回はむし歯は親から子どもに遺伝するのかについてお話ししましょう。
家族に歯が悪い方がいると遺伝のせいでむし歯になりやすいと考えてしまいがちです。
むし歯とは「お口の中の糖を栄養源として増殖するむし歯菌が排出する酸によって歯が溶けてしまう病気」です。酸によって溶けてしまい柔らかくなった歯が欠けてしまうことで歯に穴が開いてしまい、放っておくとどんどん歯の内部へとむし歯が進行します。最終的には歯の欠損へとつながる恐ろしい病気です。実際、歯を失ってしまうおよそ30%がむし歯によるものです。

むし歯の原因となるむし歯菌(ミュータンス菌)は親から子供へと遺伝はしません。むし歯菌はあかちゃんのお口の中には存在しないことが分かっています。しかし、むし歯のなりやすさへとつながる間接的な要因の歯並びやかみ合わせの問題、唾液に性状などは遺伝する場合があります。
むし歯はプラーク(歯垢)内のむし歯菌が原因となって発症します。しっかりと歯垢を落としお口の中の清潔を保つことで予防できると考えられています。また、甘いものを控えたり、間食の習慣をやめたり、就寝前の食事を減らすこともむし歯予防につながります。
また赤ちゃんのいる子育て世代の方はキスをしたり、同じスプーン・フォークで食べ物を与えないようにしてむし歯菌を伝染させないようにすることも大切です。お父さんお母さんもむし歯があるならしっかりと治療をしておきましょう。むし歯になりにくい生活習慣を徹底することが大切です。
お父さん、お母さんの食生活が子どもに影響を与えることは言うまでもありません。おやつを食べるときは時間を決めてしましょう。だらだらとジュースを飲んだり、デスクワークをする時に甘いコーヒーを飲みながら行ったり、あめ玉をず~となめていたりするとむし歯のリスクが高くなります。時間を決めて行うことが大切です。
以上をまとめると
むし歯菌は遺伝しません。
歯並びやかみ合わせ、唾液の性状などむし歯のなりやすさへとつながる間接的な要因は遺伝します。
家族の生活習慣がむし歯になりやすい環境をつくることがあるので、歯みがきは毎日食後にきちんと行うようにしましょう。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.09.11更新


こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。

子どもの歯並びが悪く、学校歯科検診で「歯並びに不正があります」。と指摘をされると心配になったりします。
矯正治療っていつから始めればいいのか?
早めに始めれば始めるほどいいのか?

矯正

ご説明しましょう。
こたえは「早ければ早い方が良いということではありません」。

いつから始めたたらいいの?という質問に対して判断は難しくて簡単にはお答えできません。
成長後の適正な歯並びやかみ合わせを考慮しながら、将来的な成長を予測しながら現時点で必要なこと、治療内容、期間、費用などまた治療におけるリスクを十分に検討しながらいつ始めるのかを歯科医師と相談して決めていくことが必要です。
「できるだけ早く始めたほうがいい」という考え方は早期発見、早期治療で良い考え方のように感じますが、歯並びやかみ合わせの不正は遺伝的、先天的に生じる割合が高いので成長とともに生まれもった不正が出てくることが多く、永久歯に生え変わっていくという発達、発育の過程もともなうことから、早く始めるだけでは対応することができず、かえって治療が長引いたりします。とうぜん早く始めたほうが良い患者さんもいますが一概には言えません。早期に治療を始める場合として診査の結果、有効性が高いと判断された方や、現状ではとても噛みにくく困っている方、また見た目をすごく気にされている方が対象になります。しかし早期治療を行ったからといって、その後の矯正治療が不要になるわけではありません。
早ければ早い方が良いというわけではなく、基本的に永久歯列が完成(12~13歳)してから治療を行うことで問題ありません。

子どもの時期に拡大矯正治療やマウスピース矯正をすれば良くなるわけではありません。幼い時期に歯並びを広げれば大人になってからの歯並びやかみ合わせが良くなるわけではありません。「幼い時期に拡大治療を行えば、あごが広がって大きくなり将来歯並びがきれいになる」という考えのもと、乳歯列期や混合歯列期に拡大を行う先生もいますが、あごは矯正で大きくなりません。歯は力を加えると動くので一時的には歯列とあごの骨が広がったように見えますが、力を加えることをやめてしまうとまた元の状態に戻る傾向があります。
現在、「早い時期の拡大治療」に関する有効性を永久歯列期の矯正治療終了後に評価した報告はありません。また拡大治療は歯を抜かなくてよい治療と関係があることから、歯を抜かない場合の矯正治療についてもしっかりと説明を受けてください。       歯学博士 今村英之

投稿者: いまむら歯科クリニック

2021.08.04更新


こんにちは。八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニックの院長今村です。
暑い日が続きます。オリンピックもメダルラッシュで盛り上がっています。開催する前は無事に出来るのか、盛り上がるのかなど心配でしたがいざ始まると楽しいですね。また真剣に頑張っているアスリートの姿には感動と勇気を与えてくれます。

さて今回は歯の着色と初期のむし歯についてお話します。
歯に茶色のスポットが生じてむし歯が出来たと不安になったことはありませんか?
歯は飲食物や喫煙の影響を受けてすぐに着色したりすることがあります。
単なる着色と初期のむし歯の判断は非常に困難で歯科医師によっても意見が分かれます。
コーヒー、紅茶、お茶、ワイン、カレーなどは着色の付きやすい食べ物です。

着色と初期のむし歯

むし歯は自然に治ることはないから早めに治療することをお勧めしていますが、初期のむし歯には進行の早いものと遅いものがあり、遅いものは予防をしっかり行うことで進行を遅らせたり、停止させたり、再石灰化といって治すことも可能です。以前と違ってむし歯に対する考え方が変わってきています。「むし歯は脱灰と再石灰化のプロセス」といわれています。歯の表面では脱灰(歯を溶かす)と再石灰化(歯の修復)が行われています。そのバランスが崩れ脱灰に傾くと初期のむし歯になりさらに進むと治療が必要なむし歯になります。歯を削って治療しなくてもいいように初期のむし歯は予防して経過観察をすることが大切です。予防を徹底し、進行を遅らせたり止めたりすることが出来ればすぐに削って詰め物をするよりも将来多くの歯を残すことができます。もし経過を観察して進行が見られるようであれば治療を行います。むし歯の進行は唾液の歯を守る能力、フッ素の使用状況、食生活、歯みがき習慣によって変わります。またむし歯のできている部位によっても変わります。
患者様のなかにも「この前歯医者に行ったのに歯に黒いものがある」。「かかりつけの先生から小さいむし歯なので経過をみましょうと言われたが、心配なので治療してほしい」といった声を聞きます。これは小さいむし歯なので経過観察で大丈夫ということです。
ただ経過観察といっても放っておいてよいということではありません。初期のむし歯であってもむし歯になりかかっているので歯科医院を受診して、歯みがき指導、食事指導を受けたほうがよいでしょう。またその後もむし歯が進行していないか、歯みがきがきちんとできているかをチェックするため1~3か月の定期検診を受けてください。

むし歯は初期の段階であればしっかりとした管理を行い進行や停止させることができます。当院の場合むし歯を削るかどうかはメリット、デメリットを考えさらにむし歯の深さ、むし歯のある部位(よごれが停滞しやすい部位なのか)、患者様のブラッシングができているか、食生活、唾液の状況、むし歯のリスクが高いのかなどを診断して治療を決定します。

                      歯学博士 今村英之

投稿者: いまむら歯科クリニック

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