こんにちは、八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの竹内です。
秋がないまま、真冬になったような寒さの日がありますが、体調管理をしっかりしてコロナやインフルエンザに打ち勝ちましよう。
さて、今回は歯周病の治療法についてお話しします。我がいまむら歯科クリニックでは、まず初診の患者さんはP検(歯周基本検査)をします。
歯周基本検査とは、それぞれの歯の歯周病の状態を記録する事です。検査項目として、3項目あります。まず、1項目は各歯の歯周ポケットの深さをプローブと呼ばれる道具で計ります。一本の歯を6箇所計ります。歯の頬側および舌側の近心、中心、遠心を検査して1番深い数値を紙に記入します。
2項目は、炎症部位です。プロービングをした際の出血の有無です。正常な歯肉は、出血したりしませんが歯肉の炎症があると、ブラッシングやプロービングなどの軽い刺激で出血します。出血の有無は初期の炎症を示すものになります。
該当の歯は、記入する紙に赤丸がつきます。
3項目は、歯の動揺です。
支える骨が少なくなれば、歯が動揺し始めます。
歯の動揺の仕方で歯周病の進行度がわかります。
0度 生理的動揺 0.2mm以内
1度 唇舌方向にわずかに動揺 0.2〜1mm
2度 唇舌方向に中等度に動揺 1.0〜2mm
近遠心方向にわずがに動揺
3度 唇、近遠心方向に動揺2mm以上
歯軸の方向にも動揺
記入の紙には、該当する歯の番号の下に数字を記入します。
この、3項目を参考にして、歯周病の治療に該当するのかを見ていきます。
該当した方は、上下のスケーリングの後SRP(歯肉の中の歯石を取る)をしていきます。
SRPは、患者さんの歯を6等分にして麻酔をして歯石を取っていきます。使う道具は、グレーシーのキュレットと超音波スケーラーを使ってポケットの中の歯石や汚れを取ります。SRP後、歯肉が退縮して、シミが出ることがありますが徐々に良くなると思います。その場合は、シミドメなど塗って対応していきます。SRP後の3週間〜4週間の間に再度、歯周基本検査をして初回との変化を患者さんと共有していきます。その後、虫歯の治療を開始したり、カリエスがなければ経過を見ていく必要があります。歯周病の治療で1番大事なのが経過を見ていく事です。経過観察しないとまた、悪い状態に戻りやすく、今回の歯周病の治療の意味がなくなります。定期的に病院に来ていただいて定期検診を行うことがかなり大切になりますので、1ヶ月〜3ヶ月の間で無理のないように長く歯医者に通ってもらい、良くなった状態を保っていただきたいです。いまむら歯科クリニックスタッフ一同お待ちしています。