院内ブログ

2025.11.09更新

 

こんにちは。八幡西区にある歯医者のいまむら歯科クリニックです。
今回は子供の仕上げ磨きと虫歯予防についてお話します。
まず、なぜ子供が虫歯になりやすいのか?の理由からご説明します。

子ども
①乳歯は、エナメル質が永久歯の半分しかありません。エナメル質とは、歯の一番外側にある層(表面)の事を言います。そのエナメル質が永久歯に比べて半分ほどしかないために、虫歯になってしまうとエナメル質の内側の象牙質と言う柔らかい層へと進行してしまいどんどん大きく虫歯がひろがっていきます。
②生えたばかりの永久歯は歯質が弱い。
小学校に入るくらいから、乳歯から永久歯へと生え変わりが始まります。でも、生えたばかりの永久歯は、まだ歯質が完全に完成されていないので弱いんです。歯磨きをサボってしまうとすぐに虫歯になりやすいのです。
③子供は甘いものが好き。
大抵のお子さんは、甘いものが好きかと思います。我が家の息子も大好きです。そんなお子さんに欲しがるがままにずっと甘いお菓子やジュースなどを与え続けているとあっという間に虫歯になってしまいます。
④自分で上手に隅々まで磨けない。
小さなお子様は、自分で隅々まで磨く事ができません。なので、必ず大人が仕上げ磨きをしっかり行なう必要があります。
子供さんの仕上げ磨きは何歳までされていますか?歯が生え始めてから仕上げ磨きはしているけれども何歳まで仕上げ磨きをすれば良いのかと分からないかと思います。
年長さん、小学校入学するくらいから自分の身の回りの事は、自分でなるべく出来る様にする。といった第一段階の年齢だと思います。
なので、歯磨きも自分でする!と言い出し仕上げ磨きをされるのが嫌がる子供さんもいるかもしれません。親御さんの中には、自分で歯磨きをやりたいのならば自分でさせて子供さんに任せっぱなしの方もいらっしゃるかとおもいます。ですがそれはとても危険なことなのです。
子供さんのお口の中は、大人の歯が生え替わる段階で歯の形が凸凹しています。
子供は、細かい動作が苦手で全体的に均等に磨く事はとても難しいかと思います。
大人と違って、力加減も難しく、歯ブラシの毛が曲がるくらいに歯に押しつけて大きくガシガシと磨いたり、同じ場所ばかり磨いていることがよくあります。
きちんとした正しい歯磨きが出来る様になるまで練習に時間がかかります。なので仕上げ磨きが必要なんです。
自分で歯磨きを始めることも大事です。自分で磨くのと仕上げ磨きを繰り返すことで歯ブラシの使い方や磨き方を覚えてくるので、早くから自分でしたがる様であればさせて上げてください。
歯ブラシは、仕上げ磨き用と年齢に合わせた子供用があります。仕上げ磨き用は、奥まで届くようにえが長く作られていますので子供さんが自分で磨くには使いずらいうえに喉をついてしまう危険があります。子供さんが自分で磨く場合は、年齢に合わせた子供用の歯ブラシを使用して下さい。
仕上げ磨きは、目安として小学校4年生(10歳)ぐらいまではしてあげて下さい。
小学校5年生ぐらいからは、歯ブラシの使い方や力加減も上手にコントロールできるようになるかと思います。ただどの子も磨けるようになるわけではありません。個人差はあります。
歯磨きは基本、一日3回を目安に毎食後します。おやつ間食を食べるのであれば、出来ればその後も磨きます。
虫歯が出来る原因は、お口の中の「虫歯菌」が食べ物や飲み物の中の「糖分」を食べます。その時に「虫歯菌」が毒素(酸)を出します。その毒素(酸)によって歯を溶かすことでできます。
食後は、お口の中に「糖分」が残りやすいので「虫歯菌」が活性化し、毒素(酸)を発生しやすい状態になりやすいのです。
いくら唾液が汚れを洗い流してくれると言っても限界があります。なので、歯磨きと言う掃除が必要なのです。
かといって、子供さんの学校の準備などで朝からバタバタ忙しくゆっくりきっちり仕上げ磨きをする時間などないかとも思います。
昼間は学校生活。朝昼と仕上げ磨きが出来なくても、夜にしっかりと仕上げ磨きをして、歯と歯の間もしっかりとデンタルフロスなどの清掃のものを使用してあげて下さい。睡眠中は、唾液の分泌が低下するため虫歯菌への抵抗力が非常に弱くなるため一番虫歯リスクが高まります。
虫歯予防として
*フッ素塗布*
フッ素とは、ミネラルの一種で自然界の食べ物にも含まれている成分です。フッ素塗布を行うことにより、歯質を強化させる効果があります。特に子供の乳歯や③の生え変わったばかりの永久歯は歯質が弱いため、虫歯になりやすいためフッ素を塗布することにより成人の歯と同じ位強化をすることができます。
*シーラント*
シーラントは、フッ素塗布と並んで小児でよく行われる虫歯の予防処置です。生えたばかりの6歳臼歯や奥歯の溝にプラスチックの詰め物をします。
シーラントの流れとして、
①まず、シーラント処置をする歯(溝)をキレイに歯ブラシなどで清掃していきます。
溝に汚れが残ったまま、シーラントをしてしまうとその下から虫歯になってしまい予防の意味がありません。なのでしっかりキレイに清掃する必要があります。
②キレイになったら、溝にシーラント剤を入れていき、光を照射して固めていきます。
③しっかり固まっているのを確認して、最後に全体的にフッ素塗布を行います。
[シーラントのメリット&デメリット]
メリットとしては、
①溝を埋めて虫歯予防する事ができます。
フッ素配合のレジンと言う素材で歯の溝を埋めることで、食べカスや汚れを溝に入らせないようにして虫歯を防ぎます。
②生まれたての永久歯を守る。
シーラントを行うタイミングとして奥の歯、永久歯が生え始めた時が目安です。生えたばかりの永久歯は、歯質が弱いし背が低い為磨きにくいです。なので、初期の虫歯になりやすいのです。そのためシーラントを早めにする事で虫歯を予防する事ができます。
デメリットとしては、
①外れやすい可能性があります。
歯の溝に埋めるシーラントは、永久的な詰め物ではありません。なので大抵、大人になる前に外れることもあります。定期的にチェックをして、外れている場合は、また埋める事もできます。
②口を一定時間開けられるお子様が対象です。
シーラントは、あくまでも虫歯を予防する処置です。無理矢理嫌がるお子様にはできません。
上手に出来る様になるまで、何回か練習を重ねていきます。
ご注意として頂きたいのは、シーラントを絶対すれば虫歯にならない。わけではありません。
何回も言いますが、シーラントはあくまでも虫歯の予防処置です。毎日のお口の中の歯磨きケアと、定期的にお口の中のチェックが必要です。
常日頃からお子様のお口の中を注意・観察して見て下さい。                     歯学博士 今村英之

投稿者: いまむら歯科クリニック

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