こんにちは、八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの平田です。
皆さん、毎日の歯磨きで歯ブラシの他に何か清掃器具を使われていますか?
特に歯と歯の間には歯ブラシの毛先が届きにくいのでプラークが残りやすくなります。
最近仕事をしていてよく思うのは、歯と歯の間からむし歯になる方がとても多いということです。
歯と歯の間がむし歯になると、その2本の歯にまたがってむし歯が広がっているケースが殆どなので、歯を2本削らないといけなくなります。
歯はなるべく削らない方がいいのでとても勿体ないと感じています。
この歯と歯の間のむし歯を予防するために最適な清掃器具がデンタルフロスと歯間ブラシなんです。
そこで今回のブログは患者さんから質問されることが多い、フロスと歯間ブラシの違いについてお話ししたいと思います。
「フロスと歯間ブラシのどちらを使ったらいいですか?」とか「歯ブラシの前と後ではどちらがいいですか?」という質問が多かったのですが、中にはフロスの説明をすると「私は歯間ブラシを使っているから大丈夫です」と仰る方もいらっしゃいました。
ですがフロスと歯間ブラシの違いを説明すると納得していただけて帰りにフロスを購入してくださいました。
もしかするとこの二つの違いがよくわからないことで使っていなかったり、どちらか一つだけしか使っていない場合もあるのかなと思ったので、今回のブログがそんな方の参考になれば嬉しいです。
まず歯磨きの順番は①フロスと歯間ブラシ→②歯ブラシをおすすめしています。
何故なら、この順番で磨いた方がプラーク除去率がアップするそうだからです。
この事を知って私も磨く順番変えました。
それから歯ブラシのみだとプラーク除去率は約60%ですが、フロスと歯間ブラシを併用した場合80%以上まで上昇するそうです。
フロスと歯間ブラシの力は大きいですね。
フロスと歯間ブラシの使用順はどちらが先でも構いませんので、とにかく最初に使っていただく事が重要かと思います。
次にフロスと歯間ブラシの違いについて説明します。
どちらも歯と歯の間のプラークや食べかすを除去してくれる清掃器具ですがそれぞれ特徴があります。
フロスは細い繊維を束ねた糸状のもので歯と歯の間の狭い隙間に入りやすく、歯ブラシでは落としきれないプラークを効率良く取り除くことができます。
フロスにはロールタイプとホルダータイプの2種類がありますが、初めて使う方にはホルダータイプがおすすめです。
ホルダーにフロスが取り付けてあるので使いやすいと思います。
ホルダータイプにも2種類あって、前歯に使いやすいF型と奥歯に使いやすいY型がありますが、どちらか1種類選ぶとすれば、奥歯にも前歯にも使えるY型のデンタルフロスの方がいいと思います。
一方歯間ブラシは歯ぐきが下がって隙間ができたり、被せ物の隙間に食べ物やプラークが溜まりやすい時にサッと使えて便利な清掃器具になります。
またサイズの種類が豊富なのでご自身の気になる隙間にピッタリのものを選びやすいと思います。
形は二つのタイプがありますが全ての隙間に使いやすいL型がおすすめです。
毎日フロスや歯間ブラシを使うことでむし歯は勿論、歯周病や口臭の予防ができるので是非使ってみてください。
(フロスの特徴)
・歯と歯の隣接面の汚れを除去できる
・歯周ポケット内のプラークも除去できる
・糸状になっているので狭い所の汚れにもアプローチできる
・子どもの歯にも使用できる
・2本以上の繋がった被せ物が入っている部分には使用できない
・ホルダータイプ(F型・Y型)とロールタイプがある
(歯間ブラシの特徴)
・歯茎が下がって歯の根元にできる三角形の隙間に溜まった食べかすやプラークを除去できる
・2本以上の繋がった被せ物やブリッジを入れている部分の清掃がしやすい
・ブラシの部分が細いものから太いものまで様々なサイズがあるので隙間の大きさに合わせて選べる
・L型は奥歯にも使いやすく、真っ直ぐのものは前歯に使いやすい
・子どもや若くて健康な歯茎の人は無理して通す必要はない
まず使う場所が違う事をご理解いただいて正しく使用してもらえると、確実に虫歯や歯周病を予防できます。
毎食後ではなくても大丈夫なので一日一回、まずは夜の歯磨きタイムで使ってみることから始めてみてくださいね。