10月に入り1週間が過ぎました。
かなり涼しくなったので過ごしやすくなりましたね。
さて10月8日は語呂合わせで「いればの日」でした。
ということで今回は入れ歯についてのお話です。
入れ歯の歴史はなんと、約5000年!
日本で最も古い入れ歯は室町時代のものらしく、木製の床(しょう)を使用していたそうです。
痛そう…(¯―¯٥)
後にゴムの床になり、後々に現在のプラスチックの床に変化してきたということです。
プラスチック製の床の良いところは
①軽い
②歯ぐきにやさしい
③調整しやすい
④保険適用できて比較的安価である
などがあります。
ただ、お口の中の形と完全に一致させるのが難しいため、微妙な違和感にお悩みの方が多くいらっしゃいますし、衝撃に弱く欠けたり割れたりすることもあります。
これに対してチタン等の金属を使用した床があります。
金属床の良いところは
①お口の中の形にほぼ完全に馴ませ
ることができる
②強度があるので割れにくい
③薄くできるので違和感が少ない
④熱さ、冷たさが伝わりやすい
などがあります。
但しこの金属床については保険外診療となっています。
保険外には、金属のバネがかからず見た目の違和感が少ないノンクラスプデンチャーや、残っている歯をかぶせ物で加工して凹みを作り、パズルのように入れ歯をはめ込むことで、バネが無くても動きづらくしっかり噛めるミリングデンチャーなど数種類の入れ歯があります。
それぞれの入れ歯には長所と短所がありますので、気になる方は遠慮なく聞いて下さい。
では、入れ歯が出来るまでの流れを簡単に説明します。
①金属のトレーを使って、お口の中
の型をとります。(1回目)
②一人ひとりのお口の中に合わせて
作った個人トレーを使って、お口
の中の型を精密にとります。(2回
目)
③ろうで作った咬合床で、噛み合わ
せの高さなどを決めていきます。
④仮の状態の入れ歯をお口の中に入
れて、噛み合わせの高さや歯の並
びなどを確認します。
⑤仕上げた入れ歯をお口の中に入れ
て、きちんと合っているか、しっ
かり噛めるか、痛いところはない
か確認して調整していきます。
このように1回目の型どりから4回のステップを踏んで入れ歯が仕上がっていきます。
そして次のステップへ進むための製作期間としてそれぞれ1週間ほどお時間を頂いていますので、入れ歯が仕上がるまで順調にいって1ヶ月位かかります。
入れ歯が完成した後も、しばらくの期間実際に使っていただき、痛い所や噛み合わせなどを調整していきます。
入れ歯は、詰め物やかぶせ物のように型をとって次に出来るというわけにはいきません。
細かいステップを踏んで少しづつ仕上げていくのです。
以上、入れ歯が出来るまででした。
お口の中のバランスを保つためにも
歯がない状態を放置しないで欲しいと思います。
歯が抜けたままになっていると、噛む力が低下するばかりでなく、残りの歯に負担がかかり過ぎて歯が傾いてくることがあります。
また、噛み合う歯がないと歯は伸びてくるので、歯ぐきにあたって傷付けることもあるのです。
放っておくとどんどん噛み合わせが悪くなっていきますので、歯は抜けたままにしないようにしましょう