こんにちは。八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニックです。
歯科医院での通常の滅菌についてお話しましょう。
歯科医院での治療の際一番心配なのは別の病気がうつってしまうということです。エイズや肝炎など唾液や血液を介して感染するその他の疾患に対して感染を行う必要があります。歯科では患者さんと別の患者さん、医療スタッフと患者さんの直接的な接触はないので通常直接感染することはありません。歯科で感染がおこる場合は物や手を介しておこります。当院では器具はすべて滅菌していますし、使い捨てのものを使用するようにしています。殺菌という言葉はよく聞きますが、滅菌はあまり聞きなれない言葉だと思います。
滅菌は病原性の有無にかかわらず対象物に存在しているすべての微生物を死滅除去することです。通常滅菌したものからはいかなる感染もおこらないとされています。殺菌は菌を殺すことで対象や程度を含まないという概念です。よって殺菌しても感染を引き起こす可能性もあるということです。滅菌はオートクレーブという器械で行います。オートクレーブはいろいろな滅菌技術がありますが、一般的なものは高温高圧の飽和水蒸気で微生物のたんぱく質を変性させて殺菌する高圧蒸気滅菌という方法です。高温高圧で水を飽和水蒸気に変化させ滅菌したい物に接触させると水蒸気が放出する熱で微生物のたんぱく質は変性凝固するので生存できなくなります。
感染対策の第一は流水で器具を洗い流すことが基本中の基本です。当院ではその過程にドイツミーレ社のジェットウォッシャーを使用しています。ミーレジェットウォッシャーは国際規格(ISO 15883)に準拠した高性能洗浄器で歯科用器具を確実に洗浄・消毒します。治療後の器具に付着した血液や唾液等のタンパク質汚れを熱水と高い水圧によって洗浄します。当院では滅菌消毒システムの強化をするため、ドイツミーレ社のジェットウォッシャーを導入しました。何に使用する器械かいうと治療に使用した器具を洗浄する器械です。
見た目は業務用の食洗器とほぼ同じです。なぜならミーレという会社は高級食洗器メーカーなのです。なぜドイツ製のものをと思われるかもしれませんが、欧米では滅菌とか消毒に関しては基準や罰則があるので国産の製品に比べて信頼性と耐久性に優れています。国産のウォッシャーも検討しましたが一番信頼性のあるミーレにしました。ミーレジェットウォッシャーは国際規格(ISO 15883)に準拠した高性能洗浄器で歯科用器具を確実に洗浄・消毒します。治療後の器具に付着した血液や唾液等のタンパク質汚れを熱水と高い水圧によって洗浄します。従来器具の洗浄はスタッフが手洗いを行い、滅菌していましたがミーレジェットウォッシャーは格段に高い洗浄力を発揮します。しかしミーレジェットウォッシャーは高額(国産車1台分です)であるため、多くの歯科医院では普及していないのが現状です。
食洗器との違いはターゲットとなる汚れの種類です。食器は油汚れ、治療器具はタンパク汚れです。治療後の器具に付着した血液や唾液等のタンパク質汚れを熱水と高い水圧によって洗浄します。
また、従来では使用した器具をスタッフが手洗いを行っていました。歯科治療で使用する器具は先が尖ってたり鋭利なものばかりです。洗浄中に手指を傷つけてしまうとけがをするだけでなく感染のリスクも出てきます。ミーレは歯科医院で働くスタッフの安全を守ることもできます。器械が自動で洗浄してくれるのでその空いた時間は患者さんの診療業務に専念することができるのも大きなメリットです。スタッフが手洗いで器具を洗うより格段に高い洗浄力を発揮します。
オートクレーブはその後になります。当院では2台のオートクレーブを完備し使用した器具をすぐに滅菌して準備ができるように取り組んでいます。
感染予防のための滅菌システムを強化することは患者様、医療スタッフの健康を守るためたいせつです。治療中はもちろん、治療後の器具から感染することがないようにできるだけ早い段階でウィルスや細菌を減らすように心がけています。感染予防は地味な作業です。患者様の目に触れないアピールポイントの低い作業ですが、安心安全な医療を提供していくためには歯科クリニックとしてどれだけ高いレベルで行うかが大切です。
今後時代の流れとして、患者様の認知されない分野の滅菌消毒に関してどれだけ高い基準で行うかがクリニックの姿勢として大切だと考えております。当院では患者さまに安心安全な医療を提供できるように努めています。