院内ブログ

2024.05.16更新

八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。
今回は審美修復についてお話を致します。

今村英之
従来までのオールセラミックス被せ物は審美性は高いけど強度に不安があったり、強度はあるが審美性に劣るなど何かしらのデメリットがありました。しかし近年の材料の進化のお陰でこのデメリットが改善され耐久性と審美性ともに優れたオールセラミックスの治療が可能になりました。被せ物の治療はいよいよ本格的なメタルフリーの時代へと進んできています。保険治療においても銀歯でなく白いプラスチックが適用される範囲も増えました。白い被せ物、詰め物をご希望の患者さんはお気軽に歯科医院でご相談ください。
オールセラミッククラウンといえば「綺麗だけど弱い」、「ジルコニアは強度があり過ぎて歯に悪い」などと言われていた時代とは変わり良質な材料へと進化してきました。
さてCAD/CAM冠の被せ物と言えば現在の金属を使わない治療として国も推進しており保険治療でもCAD/CAM冠の被せ物の受けられるようになりました。
今回、自費治療のCAD/CAM冠と保険治療のCAD/CAM冠についてご説明いたしましょう。自費治療のCAD/CAM冠はセラミックスです。一方、保険治療のCAD/CAM冠で使えるのはハイブリッドセラミックスというものです。ハイブリッドセラミックスは厳密にいうとセラミックスではなく、セラミックスの粒子の入った硬質レジン(プラスチック)です。レジンには吸水性があり噛む力が加わると柔らかいのでひずんで曲がりやすく被せ物と歯の接合部が浮くような作用が生じるため被せ物が脱離しやすいのです。かむ力が強い方、歯ぎしりや食いしばりをする方の場合、特にこのような現象が強く現れます。日常診療をしていて保険のCAD/CAM冠の脱離はよく経験します。
一方自費治療に用いられるセラミックスはというと硬く曲がりにくく、ひずみが出にくいため被せ物と歯の接合部が浮きにくくなりにくいのです。被せ物と歯の接合部が浮いて隙間が出来てしまうとそこから細菌が入りむし歯になり感染を起こす場合もあります。保険治療と自費治療では実は見た目だけでなくむし歯になりにくい、感染を起こしにくいといった耐久性も異なります。特にフルジルコニアの被せ物は強度があり曲がりにくいので歯ぎしりや食いしばりによる歪みが出にくく陶材の表面加工もないので欠けてしまうことや、クラック(ひび)が生じにくく、かみ合う対合の歯を摩耗させにくいことがわかってきています。
アメリカでは既にフルジルコニアが最も多く使われているとのデータもあり、また日本国内でもかなり使用されています。歯に良い治療を受けるためにぜひ今後の治療の新たな選択肢として参考にしてください。

投稿者: いまむら歯科クリニック

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