院内ブログ

2025.07.03更新

八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックです。
今回は口臭についてお話します。人と話をしていて他人のお口の臭いが気になったことってありませんか?自分も口臭がしてないだろうかと心配になりますよね。今回は口臭についてお話をしたいとおもいます。
ほとんどの方が自分の口臭が気になるといわれています。「気にしすぎなのかな❓」「本当に臭っているかな?」など心配になるかと思いますが、口臭は誰にでもある程度は存在します。

口臭について
特に朝起きたときに息を吐きだしたときに自分の口臭を感じることはあると思います。でもその後朝食を取ったり歯みがきをすると気にならなくなるはずです。これはお口の中の臭い物質が食事や歯みがきで減少しているからです。一日のなかで自然に増減するこうした口臭は「生理的口臭」」といわれています。起床時に生じる口臭や臭いの強い食べ物を食べた時に生じる口臭も一時的なものです。

一方、強い臭いを持続的に発する「病的口臭」もあります。
「病的口臭」は臭いの原因はなくならないかぎり存在し続けます。原因には歯周病などのお口の病気、お口の中とつながっている鼻の病気、内臓などからだの病気が考えられます。
からだの病気の臭いがお口から臭う場合、からだの病気が発する臭い物質が血液に乗って肺に達し呼気として吐き出されるというのはかなり病気が進行しています。また「食べ物の臭いが胃から上がってくる」というのも、食道と胃の境界には括約筋があるのでふつうは閉じられています。よって強い口臭の原因はお口の中にある可能性があります。

それではお口の中に臭いの原因がある歯周病菌についてお話しをしましょう。
細菌のなかでも歯周病菌などの酸素を嫌う菌(嫌気性菌)が腐敗臭をともなう臭いの物質を産生します。その細菌が唾液や血液、剥がれ落ちたお口の中の粘膜、食べかすに存在するタンパク質を分解したとき、揮発性の硫黄化合物―硫化水素、メチルメルカプタン、ジメチルサルファイドなどを出します。女性では月経や妊娠によるホルモンバランスの変化によってお口の中にいる歯周病菌が活発化し口臭が増加するといわれています。
また細菌の活動には唾液も影響します。口臭は朝起きた時が一番つよく、それから食事や歯みがきをするたびに下がってきますが、時間がたつとまた強くなってきます。唾液には細菌を洗い流したり、細菌の増殖を抑えたりする働きがあります。起床時に臭いが強いのは寝ている間は唾液の分泌が減るので、お口の中の細菌が繁殖するためです。唾液の量によって口臭に影響するので、ドライマウスや内科的なお薬の服用によって唾液の量が減少すると口臭も強くなってきます。

歯周病のほかに大きな臭いの元となるのは溜まったプラークや舌の汚れです。また象牙質まで及んだむし歯も臭いの原因となります。
1歯周病になっている歯周ポケット
歯周病が進行してできてしまう歯と歯ぐきのあいだの歯周ポケットの中にはプラークや歯石のほかにも歯ぐきの死んだ細胞や血液、体液、細菌の排泄物が溜まり臭いを発します。この歯周ポケットの清掃は歯科医院でしかできません。歯周ポケットのプラークコントロールは歯科医院で早めに行いましょう。
2溜まったプラーク
溜まったプラークは歯周病やむし歯の原因になるだけではなく、臭いのもとにもなります。磨き残しが多い部位は上であれば奥歯の頬っぺた側、下であれば奥歯の内側です。どちらも歯ブラシが届きにくい部位です。溜まったプラークは時間が経つと歯石になり、さらにプラークが付着する足場となります。また入れ歯の方は入れ歯自体のお掃除もかかせません。
3象牙質まで進行したむし歯
 歯の表面は硬いエナメル質で覆われています。組成はほぼ無機質ですが、その下の象牙質は3割ほどがタンパク質でできています。むし歯が進行するとタンパク質が細菌によって分解され臭いを発します。象牙質に達するむし歯があると口臭の原因になります。むし歯は自然に治ることはありません。早めに治療しましょう。
4舌の汚れ
 毎日歯はしっかりと磨いているかと思いますが、意外に舌のお掃除はされていないのではないでしょうか?舌の汚れ「舌苔」も臭いの原因になります。舌苔とは文字とおり舌の表面の苔のようにおおっている汚れです。舌の表面は微細なひだがたくさん存在します。これらの突起は「舌乳頭」とよばれ毛足の長いじゅうたんのような構造になっています。このじゅうたんの構造の上に付着するのが新陳代謝ではがれたお口の粘膜の細胞や細菌です。これらが厚い層となったものが舌苔です。舌苔がない状態だと舌の表面は多くの白い点と赤い点が存在しています。これらはそれぞれ舌乳頭の一部で、白い点は「糸状乳頭」赤い点は「茸状乳頭」とよばれています。「糸状乳頭」の白い点を舌苔と間違えて歯ブラシで強く磨いてしまう方もいますので、混同しないように気をつけてください。歯ブラシを強く当てすぎて傷をつけてしまうと、口臭が生じたり、味覚の異常を起こしてしまいます。白い点が見える場合は舌苔は付着していないと考えてよいでしょう。

投稿者: いまむら歯科クリニック

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