「歯の着色汚れ」について
こんにちは。八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニックのスタッフの和田です。
よく患者様からの質問で、歯の着色汚れってどうしてクリーニングで取っても取っても毎回着くの?とか、どうしたら歯の着色汚れは付かなくなるの?予防方法はないんですか?など聞かれます。なのでまず、原因を知っていただこうかと思います。
それでは今回は、「歯の着色汚れ」についてご説明しますね。
歯の着色汚れの要因には大きく2つに分かれます。歯の表面のエナメル質に着色の色素がついてしまう"外因性着色"のもの。よくテレビのCMでも聞く"ステイン"のことです。あとは、なんらかの原因により歯の内側に色がついてしまって歯の表面のエナメル質から透けて見えてしまう"内因性着色"のものとで分かれます。
"外因性着色"による歯の着色原因には、いくつかの原因があります。
①食生活による着色
②喫煙(タバコ)による着色
③ケア(正しい歯磨き)が出来ていない
④口呼吸をしている
⑤詰め物による着色
①食生活による着色
食生活の中で普段から何も気にせずに、飲食されているかとおもいます。その中でも着色しやすい代表的な物をご紹介しますね。
*コーヒー・紅茶・お茶系
コーヒー・紅茶・お茶などには、ポリフェノールの一種でもあるタンニンが含まれています。そのタンニンは、歯の表面に付着しやすく着色してしまいます。コーヒー・紅茶・お茶など飲み終わったカップの内側を見るとカップの内側に薄っすら茶色っぽく着色していますよね。歯の表面もカップと同様に、毎日常に摂取している事が多いいと色が付着して茶色っぽく着色してしまいます。
*ワイン
赤ワイン白ワイン特に、赤ワインは、一般的に酸性が強いと言われています。そのため、赤ワインを口に含んでしまうと歯の表面のエナメル質が溶けてしまって、赤ワインのポリフェノールの一種のアントシアニンと呼ばれる色素成分が歯の表面に付着しやすく着色してしまいます。
*カレー
カレーの中に入っているスパイスや野菜に含まれているカロテノイドと呼ばれている天然の色素成分により歯の表面に付着して、着色してしまいます、そして、ワイン同様にカレーも、酸性のためカレーを食べてしまうと歯の表面をとかしてしまい着色しやすいのです。
*レモンなど柑橘系
レモンや柑橘系も酸性の食べ物になります。そのため、歯の表面のエナメル質を溶かしてしまってレモン・柑橘系のではなく、他の色素を付着しやすくしてしまい着色させてしまいます。
②喫煙(タバコ)による着色
タバコを喫煙される方は特に着色が、ガッツリ付着されているかと思います。タバコの煙にはタール(ヤニ)・ニコチンといわれる色素成分が含まれています。そしてタバコも酸性成分があるため歯の表面をとかしてしまいます。ヤニは、黒色でネバネバしているのでタバコの煙を吸うことにより、歯の表面に付着しやすくヤニの色素付着が定着しやすいんです。あと、歯の表面だけではなくて歯茎への色素沈着をもしてしまい歯茎が黒ずんでしまう原因にもなります。
③ケア(正しい歯磨き)が出来ていない
毎食後、歯磨きをしない・していたとしても正しい歯磨きが出来ていないと、お口の中に細菌の塊の歯垢(プラーク)ができてしまいます。
歯垢(プラーク)が蓄積されて固まってしまうと歯石に変わります。歯石は、ザラザラ凸凹しているため色素が付着しやすく着色もしやすくなります。そして、お口の中に虫歯菌が多くいるとその虫歯菌がお口の中の糖分をエサとして摂取して酸(毒素)を発生させます。その酸(毒素)により歯の表面を溶かしてしまい着色も付きやすくしてしまいます。
④口呼吸をしている
口呼吸をしてしまう方は、お口の中が常に乾燥されていて唾液の分泌量が非常に少ないと思います。唾液には、お口の中を潤すだけではなくて、お口の中の汚れを洗い流してくれる役割が有ります。汚れを洗い流してくれる唾液が不足してしまうと汚れが蓄積して色素が付着しやすい環境を作り出してしまいます。
⑤詰め物による着色
保険診療による、コンポジットレジンと呼ばれる白いプラスチック素材の詰め物は、経過とともに少しずつ劣化していき少しずつ黄色く変色してしまう事があります。また、境目などには多少の段差があるため色素も付着しやすく着色汚れがつきやすい原因にもなります。
着色汚れは時間がたてば立つほどさらに色素が蓄積してしまい色が濃くなってきてしまい目立ちやすくなります。なので、次回は、これらを含めて予防方法をご説明していこうと思います。