院内ブログ

2023.12.21更新

皆さまこんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックの院長今村です。

今回はセレック治療についてお話をしたいと思います。

セレック(セレック治療)とはデンツプライシロナという会社から出てる機器の商品名のことを言います。従来は虫歯の治療を歯科医院で受けたとき、歯を削って型取りをして模型を作り技工士さんが作ってくれる方法(間接法)です。もう一つはコンピューターでその詰め物や被せ物をデザインして作るCAD/CAM法の2種類があります。セレック治療というのはCAD/CAM法を使用した治療方法になります。間接法に対してこちらを直接法といいます。
セレック治療の具体的な方法としてはIOS(intra oral scanner)という特殊なカメラでお口の中をスキャンします。これが従来の粘土のようなものでの型取りになります。セレック治療は特殊なカメラでお口の中を撮って、そのデータを元にコンピューターで設計をして修復物を作製します。データをコンピューター上で設計したものをミリングマシーンといわれる加工機でセラミックブロックやプラスチックブロックを削り出して詰め物を作るっていう方法です。

セレック
セレック治療のメリットはワンビジットトリートメントといい、その日のうち治療が終わることも可能です。今までの方法は虫歯を削って型取りをして技工士さんが作製し、数日後に出来上がった修復物を患者さんのお口にセットするという流れでした。この方法だと型取りからセットまで5~7日ほどかかってしまいます。セレック治療では虫歯を削って、カメラでお口をスキャンしてデータをミリングマシーン送り、コンピューター上で詰め物、被せ物をデザインしその後は機械が自動で削り出してくれます。型取りも特殊なカメラで短時間で終わるので嘔吐反射の不安もなく、ストレスなく治療を受けることができます。すべてデジタルデータ化されるので従来のような石膏模型を作る必要もなく医療廃棄物の削減にもつながる環境にやさしい治療方法です。
また大きなメリットとしては細菌感染しにくいことがあげられます。従来の方法だと修復物のセットまで1週間、大きな修復物やブリッジなどになると2週間くらいかかります。その間歯を削って穴があいてる箇所は仮の詰め物をしますが、これはあくまでも仮の詰め物であって厳密には感染を起こしてしまうかもしれません。間接法というのは感染が起こしやすい環境になってしまうのがデメリットです。一方セレック治療のような直接法はその日のうちに詰め物や被せ物が入るので感染のリスクを下げることができます。
デメリットとしては一回の治療時間が長くなってしまいます。トータルで1時間~2時間はかかります。仕事をされて忙しい方で通う時間がない方は多少時間がかかっても1日で終われば良いかもしれません。また現在のセレック治療ではミリングマシーンで削り出すことができる材質は限られています。金歯や銀歯といった金属系の材質には使用することができません。また保険の範囲内で削り出すことができる材質は保険CAD/CAM冠のプラスチックに限られています。

投稿者: いまむら歯科クリニック

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