院内ブログ

2026.01.12更新

八幡西区の歯科・歯医者 いまむら歯科クリニックです。
「テトラサイクリン歯」ってご存知ですか?
「テトラサイクリン歯」というのは、テトラサイクリン系と呼ばれる抗生物質を一定期間内に服用した場合の副作用により変色した歯のことをいいます。
よくみられる変色の程度はグレー色、イエロー色、ブラウン色などが歯の表面に横縞模様となってあらわれます。

このように変色してしまう原因は、永久歯の形成期である出生直後から8歳頃までにテトラサイクリン系の抗生物質を多量に投与された場合、歯の着色、歯のエナメル質の形成不全、胎児や小児に一過性の骨発育不全などを起こすことがあるとされています。むし歯ではありません。また妊娠中な母親が服用した場合胎児の歯牙に沈着が認められます。このため妊婦や授乳中の母親、および8歳頃までの小児に対してはテトラサイクリン系の抗生物質を避けるべきとされています。

テトラサイクリン歯
テトラサイクリン系の抗生物質は、かつてはマイコプラズマ肺炎や百日咳の特効薬として、また風邪薬のシロップとして用いられてきましたが、歯に変色を生じることが認められたため、現在ではほとんど使われなくなっています。昭和40年代くらいにはよく使われていたようです。このため、テトラサイクリン歯は40代~50代の方によく見られます。
しかし現在でも、このような副作用が生じることよりも全身疾患の治療を優先するべきであると判断された場合にはテトラサイクリン系の抗生物質が使われる場合があります。
テトラサイクリン歯のメカニズムですが、テトラサイクリンは鉄や亜鉛、カルシウムと結合しやすいという性質があるため、形成中の歯に含まれるカルシウムと結び付き、象牙質の中に沈着します。沈着した物質は、紫外線にあたると光化学反応により色が変わるため、太陽光線があたることで歯の色が変化します。そして、紫外線が当たることによって徐々に濃い色へと変化する特徴もあります。そのため、最も光があたりやすい前歯の色が濃くなってしまいます。
テトラサイクリンによる歯の変色の治療法は、変色の程度や希望する見た目のレベルによって異なりますが、大きく分けてホワイトニングとセラミックによる修復法があります。

テトラサイクリン歯の治療にはホワイトニングが有効なの?
ホワイトニングは軽度の変色であれば有効ですが、茶色が強く重度の変色にはあまり効果がみられません。テトラサイクリン歯は変色が歯の内部に及んでいるため、完全には白くならないケースがあります。逆にホワイトニングを行うことにより白濁部分が目立ってしまうこともあります。ウオーキングブリーチ(内部漂白)が一部有効な場合もあります。しかし、ウオーキングブリーチは歯の神経を取った歯に対して行う方法のため神経のある歯には行えません。効果には個人差があり、通常のホワイトニングより回数と時間が必要です。

色が濃くて重度な場合はラミネートべニアが有効な治療法となります。
ラミネートべニアは歯の表面のエナメル質の部分を削り、型取りを行い模型を作製して技工士がセラミックの薄いシェルを作ります。それを強い接着剤で削った部位に接着する方法です。色調のコントルールが行いやすく自然な仕上がりになります。ラミネートべニアは歯の神経がある有髄歯が適応症となりますが、歯の神経を取った無髄歯はクラウン(被せ物)修復の適応となります。また色が濃くラミネートべニアでは色を隠すことが出来ない場合もクラウン修復の適応となるでしょう。
セラミッククラウン(被せ物)による修復は着色が重度な場合に有効です。強度もあるので外れにくく、色調のコントルールもしやすいというメリットがありますが、歯を大きく削る必要があります。特にグレー系の縞模様が強いテトラサイクリン歯の場合、ホワイトニングだけで満足できる白さを得ることは難しく、セラミックによる治療が選ばれることが多いです。ラミネートべニア、セラミッククラウンは保険適用外の治療です。
テトラサイクリン歯は変色の程度によって治療法が変わってきますので、まずは歯科医院ご相談ください。

投稿者: いまむら歯科クリニック

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