八幡西区の歯医者、いまむら歯科クリニックです。
今回は、埋伏歯(まいふくし)についてお話しします。埋伏歯(まいふくし)とは、本来はお口の中に生えてくるはずの歯が、顎の骨や歯茎の中に埋まったまま、生えてこない状態の事を言います。
"埋伏(まいふく)"には、中に埋まっていると言う意味が有ります。埋伏歯は、誰にでも起こりうる可能性がありますが、特に、一番奥の歯の更に奥に生えてくる"親知らず"に多く見られます。

あとは、前歯から3番目にある犬歯(よく八重歯になることのある歯)にも起こることがあります。
歯は、子供のころに乳歯が生え、乳歯が抜けてその後に大人の歯である永久歯に生え替わります。本来は、大人の歯永久歯が少しずつ歯茎を押し上げてお口の中に出てきます。しかし、本来生えてくる場所が狭かったり、歯の向きが悪かったりすると、生えてくる歯が出てこられず、顎の骨や歯茎の中に埋まったまま残ってしまいます。これが埋伏歯なのです。
埋伏歯になる原因はいくつかあるのですが、一番多い原因は顎が小さい。顎が小さいと歯が並ぶためのスペースが不足してしまいます。昔に比べて現代では、柔らかい食べ物をよく食べることが多く、昔の人よりも顎が小さくなる傾向があると言われています。そのため、一番奥の更に奥の最後に生えてくるはずの親知らずが入り切らずに埋伏歯になってしまいます。また、歯が最初から真っ直ぐ上に生えてこなくて変な方向を向いていたり、子供の歯の乳歯がなかなか抜けなかったりすることも原因になります。
埋伏歯は、絶対に痛みが出るとは限りません。
なかには、何年も気が付かずに過ごされる人もいます。しかし、急に歯茎が腫れたり、強い痛みが出たりする事もあります。特に一番奥の奥の歯親知らずが少しだけ頭を出している場合は、その周辺に食べカスや細菌がたまりやすくなり、歯茎の炎症を引きおこして強い痛みがでてしまいます。
そうなると、お口を大きく開けにくくなったり、物を噛んだり飲み込むだけでも痛くなります。さらに悪化すると腫れたりと熱が出たりすることもあります。

また、埋伏歯は、周りの歯にも悪い影響を与えることがあります。隣の歯を押して歯並びを悪くしたり、隣接している隣の歯が虫歯になりやすくなったりすることがあります。更には、稀ではありますが歯の周りに袋のようなもの、のう胞(膿)ができて、顎の骨を弱くしてしまうこともあります。そのため、痛みや腫れなどの症状がなくても定期的に歯科医院に来ていただき、顎まで写る大きなレントゲン写真を撮影したり、より細かく診断するために歯科用CTで撮影して歯の位置や向きを立体的に詳しく見ることもできます。

埋伏歯の治療方法としては、歯の状態によりますが、痛みがなく、周りの歯に何も問題がなければ、すぐには治療をせず、定期的に様子をみていただきます。もし、何度も何度も痛みや歯茎の腫れを繰り返えしたり、周りの歯に悪い影響が出たりしている場合は、歯を抜歯することがあります。埋伏歯の抜歯は、ふつうの歯を抜くことより少し難しいため、歯茎を切って顎の骨を少し削って歯を切断して取り出す事もあります。
歯を抜いた後は、少し腫れたり痛みがでたりする事もあります。多くの場合個人差はありますが、数日から一週間ほどで落ち着きます。早く治すためにも抗生物質など飲み薬をきちんと服用していただき、うがい薬でうがいをして下さい。
歯を抜いた後は、念のため激しい運動やお酒・喫煙などをさけることがたいせつです。あまり強く頻繁にうがいをし過ぎると治りが遅くなってしまいますので注意して下さい。
埋伏歯は、完全に予防することはてきませんが、定期的に歯科検診を受けることで早く見つけることが出来ます。特に一番奥の奥の親知らずが生え始める10代後半から20代頃に、一度大きなレントゲン写真で確認すると安心かと思います。早く見つかれば症状が酷くなる前に適切な治療をうけることができます。埋伏歯は、目で見えない場所にあるため、自分では、気づきにくい歯なのです。放っておくと痛みや歯茎の腫れ・虫歯・歯並びの乱れなど、さまざまな問題が起こることがあるため。定期的に検診に来てお口の中の健康を守るためにも来ていただく事をおすすめします。





