こんにちは、八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックです。
今回のブログは皆さんが毎日使っている歯ブラシについてお話ししていきます。
まず歯磨きの目的はお口の中を清掃することですよね。
歯ブラシは歯の表面に付着したプラークや食べカスを効率的に取り除けるように設計されています。
プラークは生きた細菌の塊でむし歯や歯周病の原因になりますので歯磨きでこのプラークをしっかり取り除くことが大切です。
特に歯と歯の間、歯と歯茎の境目、噛み合わせの面はプラークがつきやすいので注意して磨くようにしてください。
また食事をしてから時間が経ち過ぎるとプラークが落ちにくくなりますので食後20〜30分を目安に歯磨きするといいですよ。
ではどんな歯ブラシがあるのか説明していきますのでよければ参考にされてください。
【歯ブラシの種類】
様々な種類のものがありますので顎の大きさ、歯の大きさ、歯並び、年齢によっても使い分けが必要です。
1 仕上げ磨き用
保護者等が子供の歯を磨いてあげるのに適した歯ブラシでコンパクトなヘッドと長めのハンドルが特徴です。
2 乳歯列期用
ヘッドは小さく毛も短くなっていて乳歯に適しています。
子供が握りやすい太めのハンドルです。
3 混合歯列期用
乳歯用よりも少し大きめのヘッドと少し長めのネックで生えかわり期の歯並びでも磨きやすいように工夫されています。
4 永久歯列期用
中学生以上の永久歯が生え揃った歯並びに適しています。
毛のかたさ、ヘッドの大きさ、ネックの長さ、ハンドルの形状は様々なものがあります。
口の大きさ、歯の大きさ、歯並び、歯茎の状態等に合わせて自分に合う歯ブラシを選びます。
5 矯正治療用
矯正装置の周りを清掃しやすいように工夫されていて毛が2列のものや真中の毛が短くなっているものや逆に真中の毛が長くなっているもの等変わった形状をしています。
6 部分清掃用
タフトブラシと言って歯と歯の間、歯と歯茎の境目、親知らず等の1番奥の歯、矯正装置の周り等、普通の歯ブラシでは届きにくい部分を磨くための小さな歯ブラシです。
7 義歯用
総義歯や部分義歯を洗う時に使う歯ブラシです。
毛がやわらかいので傷が入りやすい入れ歯も安心してお手入れ出来ます。
8 電動歯ブラシ
電動式、音波式、超音波式があります。
それぞれ振動回数が異なり使用感も全く違います。
正しく使用すれば短時間で歯がツルツルになりスッキリ磨けます。
普通の歯ブラシではどうしても上手く磨けない方にもおすすめです。
【毛先の形状】
大きく分けてラウンドカットとテーパードの2種類があります。
(ラウンドカット)
歯茎を傷付けないように毛先が丸め加工されています。
1番オーソドックスなタイプでプラークをしっかり除去できるのでむし歯予防に適しています。
(テーパード)
毛先が細くなっていて歯周ポケットの中まで磨けるので歯周病予防に効果があります。
テーパードよりも更に毛先が細くなっている先端極細加工のものはより歯周ポケットの深いところまで入り込んでプラークを除去できます。
【毛先のかたさ】
ふつう、やわらかめ、かための3種類があります。
メーカーによってはやややわらか、超やわらかなども販売しています。
〈ふつう〉一般的なかたさで効率よくプラークを除去できます。
健康な歯と歯茎の方に向いています。
〈やわらかめ〉歯と歯茎へのあたりがやさしいので歯茎が弱っていたり出血している時でも安心して使用出来ます。
プラークの除去率はふつうのかたさのものよりも低くなってしまいますので丁寧に磨く必要があります。
〈かため〉1番プラーク除去率が高いのですが歯や歯茎を傷付けることもありますので歯ブラシのあて方、動かし方に注意が必要です。
歯ブラシは毎日使うものなので自分に合った使い心地の良いものを使ってほしいと思います。
次に歯みがきをする時に気を付けてほしいことは、毛先の当て方と力加減と動かし方です。
この3つのポイントを意識しながら歯みがきするとプラークが落としやすくなるので、虫歯や歯周病の予防効果が上がりますよ。
3つのポイントを意識しながら磨くと最初は集中力がいりますが、だんだん慣れてくると何かをしながらでも上手に磨けるようになりますので、テレビを見ながらや湯舟に浸かりながらなどリラックスした状態で歯みがきをしてみてください。
【基本的な磨き方】
毛先を歯の表面に90度(直角)にあてます。
歯ブラシの毛先が広がらないように気を付けながら、150〜200gくらいの弱い力で磨きます。
5〜10㎜を目安に歯ブラシを小刻みに動かしながら歯1〜2本を15〜20回づつ磨いていきます。
歯並びが悪い部分は歯ブラシを縦に持って1本づつ磨きます。
前歯の裏側を磨く時も縦磨きの方が磨きやすいです。
歯と歯ぐきの境目を磨く時は45度の角度にあてて磨いていきます。
奥歯のかみ合わせの部分は毛先を平行にあてながらかき出すような感じで磨いていきます。
溝が深いところはプラークがたまりやすく虫歯になりやすいので丁寧に磨いてください。
磨く場所によってブラシのつま先、かかと、わきの部分を使うのが上手に磨くポイントです。
例えば前歯の裏側をみがく時は、歯ブラシを縦にして1本づつ磨きますが、この時につま先やかかとの部分を使うとしっかりあたるようになります。
【歯ブラシの持ち方】
歯ブラシはペングリップ(ペンを持つように軽くにぎる)で持つと、余計な力が入らないので丁度いい力加減で磨くことができます。
また、歯や歯ぐきを傷付けにくくなります。
お年寄りや小さな子供はしっかり握った方が力が入って磨きやすくなります。
【歯ブラシの取り扱い方】
使用後は流水下でしっかり洗います。
ブラシの根元に食べカスや歯みがき剤が残っていないかをチェックしてちゃんと取り除きましょう。
毛先が濡れたままだと菌が繁殖してしまいますので、立てるなどしてしっかり乾燥させて清潔に使用してください。
【歯ブラシの取り替え時期】
歯ブラシは毛先が開くと歯にきちんとあたりにくくなったり、コシがなくなって清掃効果が悪くなってきます。
同じ歯ブラシを何ヶ月も使い続けることは衛生面でもよくないので、歯ブラシを適度に交換する事が大切です。
歯ブラシのヘッド部分を裏から見た時に、毛先がはみ出していたら交換するようにして下さい。
又は1ヶ月ごとに交換されるのがおすすめです。
どんなに長くても2〜3ヶ月ごとにはお取り替えください。
もし1ヶ月もたたずに毛先が広がってしまう方は、力の入れ過ぎ、押さえ過ぎが原因だと思われますので、持ち方や力加減に注意してみてください。
朝は何かと忙しく、昼は仕事や学校でゆっくり歯磨きする時間がとれない方が沢山いると思います。
その場合は夜少しだけ長く丁寧に磨いていただけたら大丈夫です。
毎日の歯磨きと歯科での定期検診で、お口の健康を維持していきましょう。