院内ブログ

2025.10.20更新

八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックです。
唾液には再石灰化作用(溶けた歯の表面を元に戻す)や潤滑作用(咀嚼・嚥下を容易にする)がありますが、唾液が減ってしまうとその恩恵が受けられません。虫歯や誤嚥のリスクが高くなるので、注意が必要です!お口の乾燥が気になる方も是非、1度試してみて下さい。
今回は「噛む」という行為についてお話ししたいと思います。

咬む
1回の食事で何回噛んでいるか、みなさんご存じですか?
現代の食事は600回です!
・・・と言われても、多いのか少ないのか分からないですよね。時代を遡ると、江戸時代は1000回、鎌倉時代は3000回、縄文時代はなんと4000回も噛んでいたそうです。
1回の食事で4000回噛んでいる縄文時代の人でも、見つかった歯のうち虫歯の確率は9%以上。そんな時代から虫歯はあったんですね。植物を主食とする食料採集民に多いそうですが、世界的にも高い虫歯率みたいです。
もっと遡って原始時代には虫歯が存在しなかったそうです。なぜなら原始時代の調理方法といえば「焼く」くらいで、ほとんど硬い物しか口にしなかったからです。
硬い食べ物は必然的に噛む回数が増え、その分唾液が分泌されます。唾液の水分によって虫歯菌が好きな糖質を洗い流し、食べることで酸性になる口の中を中性に戻す作用が働き、虫歯や歯周病を防いでいるのです。
それから「煮る」「炊く」などの調理法を人類が覚えて食べ物が柔らかくなると、噛む回数も減りはじめました。同時に柔らかい食べ物は歯にこびりつきやすく、虫歯や歯周病の原因となる歯垢(細菌の塊)が生じやすくなります。
そして、虫歯・歯周病にかかりやすいお口の状態になってしまうのです・・・
付いた歯垢は歯ブラシ、歯間ブラシ、糸ようじなどで磨いて落とせますが、完全に落とすことは出来ません。もちろん歯磨きも大切なのですが、よく噛むことでお口の中に歯垢が付きにくい環境を作ってみませんか?歯磨きも楽になると思いますよ。

・食事の噛む回数を増やすために…
ひと口の量を減らす
食事の時間に余裕を持つ
まずは噛む回数を5回増やす
食材は大きく、厚めに切る
歯ごたえのある食材を選ぶ
薄味にする
・咀嚼回数を補うために、ガムを噛む
お口以外にも、よく噛んで唾液が分泌されることで、肥満を防ぐ、認知症の予防、がんを防ぐなどの全身を活性化するのに重要な働きをしています。
今年はよく噛んで、虫歯・歯周病を防いでみませんか?
それでは虫歯予防、歯周病予防のため、成人期のお口についてお話したいと思います。
成人期は20代~60代と幅広い層になるので、分かりやすく20代と50代でお話をします。▫20代のお口▫
全ての歯は28本で、親知らずを含むと32本。20代の平均は29本で人生で1番歯が多い年代です。ですが、歯には虫歯で治療している多数あるのが特徴です。歯の溝が深くなったり、歯の色の黒ずみや水がしみる事か気になった場合は要注意です。歯科医院でみてもらいましょう。歯ぐきには、歯ぐきのみの軽度の炎症=歯肉炎(軽度歯周病)か58%の人に。歯の周りの組織への影響がある歯周炎(中度~重度の歯周病)が約8%います。お口がネバネバしたりハミガキで出血することや、口臭がするようになった方は歯周病の可能性があります。歯石取りやメンテナンスをしましょう。20代に多い初期の歯周病=歯肉炎は適切な治療でもとのように治ります。
▫50代のお口▫
50代後半になると急激に歯の減少が目立ってきます。
ただこの年代に急にお口の状態が悪くなるのではなく、これまでに徐々に歯周病が進行した結果と適切な治療を受けなかったことが原因で歯がなくなります。25歳以降から歯周炎(中度~重度の歯周病)の割合が増えて、45~54歳あたりでピークになります。(ピークと言うのはその後は歯の本数が減ってくるので割合は減りますが、歯周病が治るわけではありません。)症状としては出にくいのですが、
・「歯が動くようになった」
・「歯の間の隙間が増えた」
・「硬いものが噛めなくなった」
・「歯ぐきが腫れる」
・「口臭が強くなった」
・「膿が出る」
などがあります。
症状で気になることがある方は早めに歯科医院で精密検査を受けましょう。
成人期・大人のお口では虫歯ももちろんですが、歯周病との関係が深い事が分かりますね。いまむら歯科クリニックでは、歯が抜けてなくなる可能性を下げる為に予防歯科に力をいれています。20代から始まる歯周病で歯が抜けることがないように、定期検診やメンテナンスを是非ご相談ください。 歯学博士 今村英之

 

投稿者: いまむら歯科クリニック

2025.10.13更新

 

こんにちは、八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックです。
今回は妊娠中のお母さんのお口の健康と赤ちゃんのお口の健康についてお話させていただきたいと思います。

妊娠中は嘔吐を伴うつわりや酸っぱいものなど食べ物の好みの変化によって、歯の表面が弱くなり、知覚過敏の症状が出やすくなることがあります。

妊娠中

またつわりの時期は歯磨きをするのも大変なので、歯磨きが十分にできていないことによるさまざまなトラブル(歯肉が腫れる・歯茎から出血する・口臭が気になる・口内炎ができる)などが起きやすくなってしまいます。

妊娠すると唾液や歯茎から出る組織液の中の女性ホルモン濃度が上がるのですが、この女性ホルモンを栄養素として歯周病菌が増殖するため、歯周病のリスクが高まってしまいます。
更にこの歯周病菌が血中に入ると、子宮内で炎症を起こし、子宮の収縮が誘発されることによって、早産や低体重児出産のリスクが2〜4倍程高まると言われています。

妊娠中のお母さんにとっても、お腹の中のあかちゃんのためにも歯周病のリスクは下げたいところですが、つわりがひどくてどうしようもない時は、歯を磨く事もままならないですよね。
そういう時は無理をせずにできる範囲で磨いていただけたらと思います。

歯磨きがつらい時の工夫をいくつかあげていきます。
まずは、なるべくヘッドの小さな歯ブラシを使ってください。
特に奥歯は絶対に小さい方が磨きやすいです。
歯磨剤は発泡剤の入っていないものや液体歯磨き、ジェル状歯磨きなど使った方が望ましいですが、どうしても無理な時は歯ブラシと水だけで構いません。
可能なら殺菌効果のあるうがい薬や洗口液で、歯磨きの時や食後すぐ、夜寝る前や朝起きてすぐなど頻繁に使ってもらえると良いでしょう。

またキシリトールのガムを噛むのもおすすめです。
食後すぐや歯磨きがつらい時でもキシリトールガムを噛んでもらうとむし歯や歯周病の予防になります。
ミント味ならお口の中がスッキリしていいかもしれません。
ただ市販のキシリトールガムは予防効果のないものもありますので、なるべく歯科医院で販売されているキシリトール100%のガムを購入されてください。

決して無理せず、体調に合わせて、少しづつでもできるケアを行なっていきましょう。

そして安定期に入り、つわりもおさまってくる妊娠5ヶ月頃になったら歯科検診を受けてください。
もし治療が必要な場合は、比較的体調が安定している妊娠中期に済ませておくと安心です。治療に際してご心配なことがありましたらお気軽にご相談ください。詳しい内容はこちらをご覧になってください。

次に赤ちゃんのお口の健康についてお話したいと思います。

先日赤ちゃんの歯が生えてこないと心配されているお母さんがいらっしゃいました。
結論から申し上げると、個人差があり一般的にいわれている通りにはいかないことも多いのであまり心配されなくても大丈夫だと思います。
私のところも長男の成長がゆっくりで、歯が生えるのも他のお子さんと比べると遅かったですが10ヶ月位で生えてきました。
成長スピードには個人差があるため今からお伝えすることは一般的、平均的なことになりますが、もしよかったら参考にされてください。

(歯の生え方と磨き方)
・生後6〜8ヶ月で下の前歯が2本生えてきます。
歯が生え始めたらまずは口の中に触れることに慣らすことから始めていきましょう。
ガーゼなどを指に巻いてぬるま湯で少し濡らしてから歯を優しく拭いていきます。

・8ヶ月〜10ヶ月で上の前歯が2本生えてきます。
上下の歯が生えたら乳児用の小さな歯ブラシを使って磨きましょう。
歯ブラシはギュッと握らずペンを持つようにして軽く小刻みに動かしながら優しく磨いてあげます。
この時反対の指で唇と歯ぐきをガードしてあげると傷や痛みを予防できます。
うがいができない時期は歯磨き粉は使わず赤ちゃんから使えるフッ素入りのスプレータイプやジェルタイプの歯磨き剤を使用しましょう。

・11ヶ月〜1歳で上下の前歯が4本生えてきます。

・1歳2ヶ月〜1歳6ヶ月で上下の奥歯が4本生えてきます。(第一乳臼歯)
奥歯が生えてきたら子どもにも歯ブラシを与えて大人と一緒に歯磨きしましょう。
ただ奥歯は汚れが溜まりやすいので、一日一回できれば夜寝る前は大人がしっかりと仕上げ磨きをしてあげてください。

・1歳4ヶ月〜1歳9ヶ月で上下の犬歯が4本生えてきます。
そろそろ歯磨き後のうがいの練習を始めていきましょう。
うがいが上手にできるようになったら歯磨き粉が使えるようになります。
むし歯予防に効果的ですし、色々な味があるので歯磨きが楽しみになるかもしれませんね。

・2歳6ヶ月頃上下の奥歯が4本生えてきます。(第二乳臼歯)
全部生え揃うと20本になります。
子どもが自分で歯を磨く練習をさせて、歯磨きの習慣をつけることが大切です。
最後は必ず大人が仕上げ磨きをしてあげてください。
特に上の前歯と前歯の間、歯と歯ぐきの間、奥歯の噛み合わせの溝、奥歯と奥歯の間は汚れが溜まりやすくむし歯になりやすい箇所なので注意して磨いてあげてください。
フロスを使うのも効果的になります。

気になることや分からないこと、心配なことがあればいつでもご相談ください。
赤ちゃんのお口の健康を守るためにも1歳6ヶ月児歯科検診と3歳児歯科検診は必ず受けるようにしましょう。歯学博士 今村英之

投稿者: いまむら歯科クリニック

2025.10.09更新

こんにちは。八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックです。
今回は口腔機能低下症についてお話をしたいと思います。
元気で長生きのためにはお口の機能の維持、向上が大切です。高齢者の多くの方は口腔機能の低下を実感しているが具体的な意識を持っていることは少ないようです。
口腔機能低下症とは2016年に日本老年歯科学会が「高齢期における口腔機能低下症の定義と診断基準」として公表し、2018年に保険収載された歯科で最も新しい病名のひとつです。
口腔機能低下症を見過ごしてしまうと咀嚼障害、摂食嚥下障害となって全身的の健康に影響を及ぼします。①口腔衛生状態不良、⓶口腔乾燥、③咬合力低下、④舌口唇運動機能低下、⑤低舌圧、⑥咀嚼機能低下、⑦嚥下機能低下などの検査をおこない3項目が該当する場合口腔機能低下症と診断します。口腔機能低下症は咀嚼障害、嚥下障害などの障害レベルより前の段階とされており、口腔機能の低下に対する自覚症状が少なく見逃してしまいがちです。

口腔機能低下症
口腔機能の大切さ
口腔機能が健全でないと様々な影響を全身へ及ぼします。オーラルフレイルが全身のフレイルに影響を与えます。ある調査では口腔機能が健全な方に比べて、オーラルフレイルは身体的フレイルを2.4倍に上昇させます。口腔機能低下症の検査のひとつである口腔衛生状態不良、口腔乾燥、残存歯数、舌圧、舌口唇運動機能低下の5項目の該当数と栄養状態との関係を調査した研究では、低栄養状態と関係性があることがわかってきました。
以下のような症状がある場合口腔機能低下症の可能性があります。
① 硬いものが食べにくくなった
② 汁物を飲むときに時々むせるようになった
③ 口の中が乾くようになった
④ 薬を飲みにくくなった
⑤ 滑舌が悪くなった
⑥ 食事をするのに時間がかかるようになった
⑦ 食べこぼしをするようになった
⑧ 食後に口の中に食べ物が残るようになった
日常生活におけるささいなお口の機能の衰えなどを放置しておくと、楽しく会話をしたり、十分な食事をとることが出来なくなり、心身の活力の低下を引き起こしてしまいます。
口腔機能を検査して機能の維持、改善をしていくようにしましょう。
口腔機能低下症の管理
口腔機能低下症の管理は患者さんに自身の口腔機能の状態を知っていただき、その機能の維持、向上に対する動機づけから行っていきます。それによって患者さんの日常生活における意識の変化が見直しへと繋がっていきます。
「少しでも歯ごたえのあるものを食べる」「毎日ぶくぶくうがいをする」など日々のちょっとした行動が大切です。
口腔機能低下症によって引き起こされる重篤な症状に代表的なものとして誤嚥性肺炎があります。ここからは「肺炎」と「誤嚥性肺炎」についてお話させて頂きます。

肺炎は死因別死亡率の第4位を占めるほど重篤な疾患と言われています。その9割以上が65歳以上のご高齢者が占めています。さらに肺炎の年齢階級別死亡率は70歳以上で急激な増加傾向を示し、ご高齢者にとっては大きな転帰を引き起こしてしまいます。
肺炎は長期入院患者の感染症としては尿路感染についで多くその感染経路は口腔内細菌の誤嚥、「誤嚥性肺炎」の存在が考えられます。また口腔内環境が悪いと肺炎の発症を助長することも研究の結果から分かってきました。高齢者における比較対照の研究では、口腔ケアをしっかりと行なわなければ肺炎の発症率が高くなることが報告されています。そのため感染源を減少させ、肺炎の発症を予防するためにも口腔ケアを行い口腔の細菌を減らすことが大切です。

「誤嚥」とは?
「誤嚥」とは食べ物や唾液、胃からの逆流物や異物などが気管に入った状態をいいます。なお正確には声門より下に入った場合を誤嚥、声門より上の気道までの侵入は咽頭内侵入とよんでいます。似たような言葉で「誤飲」とありますがこれは子供などが誤って異物(小さなおもちゃなど)を飲み込んでしまって食道に入ることをいいます。
「確実に誤嚥性肺炎」であるという場合は明らかな誤嚥が直接確認された後に肺炎になった場合、もしくは肺炎を起こしていて誤嚥物が吸引などにより確認された場合にあてはまります。
「ほぼ確実に誤嚥性肺炎であろう」という場合は飲食の際、摂食・嚥下障害を起こす可能性の高い基礎疾患を持っていてそのうえで肺炎を起こしたような場合です。
私たち歯科医院でできること…
「誤嚥」は大きく3つに分けられます。「唾液の誤嚥」「食物の誤嚥」「胃などからの逆流物の誤嚥」。
「唾液の誤嚥」に関しては口腔ケアを行うことによって、唾液中の細菌を減らすことが重要になります。「食物によって誤嚥を起こしている場合」には、誤嚥しにくい形態へ食物を変更する、誤嚥したものが自然と吐き出せない場合、食事中にときどき咳をしてもらう、誤飲防止のために舌などを鍛える。などの対応が必要になります。
「胃などからの逆流物の誤嚥」については、食後すぐに横にならないようにする、胃瘻などから栄養をとっている患者さんは注入する栄養剤を硬さを変えて逆流しにくくするなどの対応が必要です。
誤嚥性肺炎の発症を予防するには口腔ケアによってお口の中の細菌を減らすことが大切です。  歯学博士 今村英之

投稿者: いまむら歯科クリニック

2025.09.29更新

こんにちは八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックです。

今回は、いまむら歯科の新しい取り組みについてお話します。まずはリコール(定期検診)についてお話しします。
治療が終わった患者様が定期的にお口のクリーニングに来てもらう事です。期間は当院では、1ヶ月に1回、2ヶ月に1回、3ヶ月に1回に患者様を分けさせてもらいます。
治療が、終わると安心してしまう事が多いと思いますが、治療が終わった状態をずーっと保っていただくためには定期検診がかなり大切になります。自宅でのケアは、ブラッシングがメインになりますが、1人1人磨きぐせがえるので、汚れが取れる所はきれいになりますが、汚れがとれといない所はずーっとついたままになり、汚れはどんどん溜まります。だからと言って、歯ブラシの時間に何十分もかけられないので、磨き残しが溜まってしまうと、細菌が口腔内に広がってしまいカリエスリスク、歯周病のリスクがどんどん上がっていきます。そうすると、今回治療した所も再度虫歯にったり、歯周病が進行してしまい再度、歯周病の治療をする事になると麻酔をして治療したり、治療日数がかかります。定期検診に来ていただくと上記ねリスクが、回避できます。

定期検診に来ていただいた時に行う事を説明します。
①患者様に変わりがないか、気になる事がないか確認
②カリエスの有無
③エアースケーラーでの歯石除去、プラーク除去、着色除去
④PMTC
⑤エアーフロー
⑥フッ素塗布
⑦ブラッシング指導

①前回の定期検診後から、お変わりがないか気になる所がないかなど患者様にお話を聞かせてもらいます。

②新しい虫歯ができていないか、今まで治療した所が新しい虫歯になってないかなどを見ます。

③エアーフローで、汚れや歯石、着色などをとります。歯肉の炎症がないから確認します。

④PMTCは専門の機器を使って、歯の清掃をします。PMTCした後は歯の表面は、ツルツルになります。

⑤エアフローは、ジェット水流で微粒子パウダーを吹き付けプラークや着色やバイオフィルムを除去していきます。

⑥フッ素は、歯科医院でしか使えない高濃度のフッ素を塗布したり、トレーを使ってフッ素を浸透させます。

⑦ブラッシング指導は、今回の磨き残しの部分を説明してその部分をどうやって清掃するかを説明します。

前回までの定期検診の際にスタッフからどんな清掃道具を使っているか聞き取りがあったと思います。それを踏まえて、いまむら歯科の新しい取り組みとして、物販処方箋を作りました。

歯ブラシ
いまむら歯科で取り扱っている歯ブラシなどをわかりやすいように写真付きで載せています。 
歯磨き粉などは、種類も沢山あってどれを使ったらいいのかわからなかったり、歯間ブラシのサイズや使い方がわからなかったりすると、使いたくても使えない事があるかもしれません。今回の物販処方箋を使って、使いたいけど使えないを無くす事ができればいいなぁ。と思い作りました。
担当の衛生士が患者さんに合ったものを選んで処方箋を作って行きます。歯間ブラシなどサイズがあるものもわかりやすいようにしています。今まで、歯ブラシの事など聞きずらかったかもしれませんが処方箋を使う事で、患者さんの事をいろいろ知ることができます。
使いにくかったり、使い方がわからない場合は、定期検診の際に持って来て下さい。きちんと説明させてもらいます。

定期検診に来て頂くと、いろいろな良いところがあります。皆さんの歯を守るお手伝いを私達にさせて下さい。患者様と、いろいろお話しさせて患者様のことをいろいろ知り、それをこれからのブラッシング指導などにいかしていきたいと思っています。
まだ、体験した事ない方はまず一度体験してみてください。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2025.09.23更新

こんにちは、八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックです。
さて今回のテーマは『染め出し』です。
染め出しという言葉を皆さん聞いたことはありますか?
染め出しとは、歯の表面にピンク色の染色液を塗り、磨き残しを分かりやすくする為の方法です。
今年度から当院でも染め出しを本格的に行なっていく事になりましたので、今回はこの染め出しについてお話ししたいと思います。
しっかり歯ブラシを当てて磨いたつもりでも、磨き残しが残っていることがあります。そして、その磨き残した部分から虫歯になりやすくなってしまうのです。これを防ぐ為に、磨き残した部分を把握して普段からしっかり歯磨きをする為に染め出しを行います。

染色
染め出し液について
染め出し液は以前は塩基性フクシン、ビスマルクブラウンなどが使用されていました。ですが、味、染色性、発癌性などの問題があり、現在はフロキシン(赤色104号)、ローズベンガル(赤色105号)などの食用色素が使用されています。染め出す際、液を塗布する方法以外に錠剤を噛み砕いて染めたり、ジェルタイプの方法がありますが、当院では塗布法で行います。染め出し液の色素が磨き残しの中に含まれている多糖類とタンパク質に結合してピンク色に染まります。通常、磨き残しはほぼ白色の為、少量の場合はなかなか歯との見分けがつきません。その為、色をつけてわかりやすくします。

染め出しの手順
唇などについてしまっても落ちやすいように、ワセリンを唇に塗ることがあります。
綿球(綿を丸めたもの)で歯の表面を染め出し液を塗布していきます。全体に塗布した後うがいをしていただきます。この際、液が洋服などに飛んでしまうととても落ちにくいので注意してください。歯面が染まったのを確認したら、ブラッシング指導を行います。ピンク色の部分が磨き残した跡になりますので、把握をしていただき適切な歯磨きの方法をお伝えします。ご自宅で使われている歯ブラシを実際に持ってきていただいてブラッシング指導を行います。毛先が開いた状態のまま使用していないか、患者様の口腔内にあった歯ブラシを使用しているかなどを確認させていただきます。ブラッシング指導後、通常のクリーニングを行って染色液も綺麗に落としていきます。
当院では定期検診を受けられている患者様を対象に染め出しを行なっていますが、定期検診を受けていない方もご希望であればクリーニングの際に染め出しを行います。染め出しをしたい、詳しく知りたい方は是非スタッフにお声掛けください。自分の磨き残し部位を知って、日々の歯磨き時間を有効に使いましょう。

話は変わりますが、一般社団法人日本口腔衛生学会からの情報である【乳児と大人の食器の共有による虫歯菌感染について】をご存知でしょうか??
内容としては、今まで乳児期に大人が使用した食器を媒介して虫歯菌に感染するため、各自食器やお箸・スプーンなどは分けて使うように言われていました。ですが、研究で離乳食が始まる生後5〜6ヶ月以前の生後4ヶ月ですでに母親の口腔細菌が移っていることが分かりました。これにより、食器の共有が子どもの虫歯リスクを上げてしまう直接的な原因とは考えにくいとのことでした。

う蝕
ではどうしたら虫歯予防できるのか…?
必要なのは大人と同じく、丁寧な歯磨きやフッ素の使用、そして歯医者での定期検診です。
食後に歯磨きするのは当たり前ですが、その時にどういった歯磨きをしているのかが大切です。ただ流れるように歯ブラシを動かしても、大きな汚れが取れるだけ。子どもの奥歯まで優しく歯ブラシを入れて、細かく磨きましょうね。小学校を卒業するまでは大人による【仕上げ磨き】をしていただいたほうが、効果的です。
最後はフロス(糸ようじ)を全体に通して終了です。
大人と一緒で、歯と歯の間は歯ブラシの毛が入りにくいです。
また、近年子どもの顎は小さい傾向があり、乳歯の隙間が無い子が多いため物が挟まったままのことがあります。
しっかりフロスで残りの汚れも落としましょうね。
次にフッ素の使用です。
子ども用歯磨き粉にフッ素が含まれているものを使用しましょう。メーカーによってはフッ素ジェルも販売されています。フロスの後に塗って歯磨き終了するといいですね。注意として、6歳未満の子どもは安全性の問題から1450ppm以下の歯磨き粉を使用してください。
また使用する量も乳歯萌出開始〜2歳くらいまでは3mmくらい、3歳〜5歳くらいまでは5mmくらいの量を使用してください。多すぎるとフッ素による副作用が出ますし、少なすぎるとフッ素の効果が出ません。
最後は歯医者での定期検診です。
当院ではほとんどの方に3ヶ月毎の定期検診をおすすめしています。虫歯が見つかった場合は、状態によって経過観察を行ったり早急に治療を進めたりします。また、クリーニングの最後は一般には出ていない高濃度のフッ素を少量、塗って終わります。
私たちスタッフも、検診で来院された保護者に『食器共有は絶対にしないでください』とお伝えしていましたが、今後はそれ以上に歯磨きの重要性、定期検診の習慣づけを重点的にお伝えしたいと思いました。
幼少期からの虫歯予防が将来のお口に繋がります。虫歯だらけ、詰め物・被せ物だらけにならないように、ぜひご家族で取り組んでみてくださいね。

 

投稿者: いまむら歯科クリニック

2025.09.12更新

 

こんにちは!八幡西区にある歯医者「いまむら歯科クリニック」です。

美味しいものを美味しく食べるには、お口の中の状態はとても重要になってきます。
虫歯や歯周病が進行していれば「噛む」ことすら難しくなります。
また、虫歯じゃなくても知覚過敏で冷たいものがしみたり、口内炎ができたりすると食欲もなくなりますよね。

ago

意外なことに、知覚過敏や口内炎は歯科で合ってますか?とよく問い合わせがあります。
歯科で合っていますよ(笑)

知覚過敏は、しみていても仕方がない、我慢するしかないと思われている方が多いようです。
治療方法にはいくつかあり、しみ止め剤を塗ることで緩和できます。
一度塗ってすぐに効果が出る方もいれば、何度か塗って効いてくる方もいます。
また、歯が削れてしみている場合は、そこを埋めることで治まります。

また口内炎も、自然に治るまで待つものだと思われているようです。
口内炎専用の塗り薬もあり、処方もできます。
また、ひどい場合はエルビウムヤグレーザーを使用します。
口内炎の部分にエルビウムヤグレーザーを当てることで、表面を焼いて人工的にかさぶたを作ります。
そうすることで、物が触れた時に感じる接触痛がなくなり、痛みの緩和に繋がります。

問い合わせが多いといえば、あごの痛みも歯科で診ています。
病名は「顎関節症」と言われるものが多く、お口を開けたり閉めたりするとその周りの筋肉に痛みがある、開けにくい、頬がだるい、音がするなど様々です。
多くは、あごの周りの筋肉に炎症が起きて症状が出ています。
炎症があるときは、無理にお口を大きく開けたり、音を何度も鳴らしたりすると悪化させてしまいます。
治療方法は筋肉の緊張をほぐすお薬を処方したり、マウスピースを作成したり、炭酸ガスレーザーを使用します。
当院には2種類のレーザーがあり、それぞれ波長が異なっていて治療内容に応じて使い分けています。
炭酸ガスレーザーは、高密度エネルギーのレーザー照射が可能なので、患部に10分~15分ほど当てて痛みを緩和します。
何回かのレーザー治療を行うことで、より効果が発揮されます。

歯科で合っているのか、診てくれるのかと悩む方は意外と多いのです。
疑問や質問など、気になることや分からないことはいつでも聞いてください♪

いまむら歯科クリニックでは「予防」に力を入れています。
痛みが出てから歯科にかかっても、すでに虫歯や歯周病が進行していて、できる治療が限られてしまいます。
歯を失う原因は、虫歯より歯周病の方が圧倒的に多いのです。
歯周病とは歯周病菌が歯を支えている骨を溶かしてしまう病気のことで、進行すると歯が抜けてしまうという恐ろしい病気です。
一度溶けてしまった骨は、もう元には戻らないのでいかに現状維持していくかが大切です。

一度歯石を取っても3ヶ月くらいで菌が活性化してまた付いてきます。
その3ヶ月に合わせて汚れを落とすことでお口の中をキレイに保てますし、また虫歯があれば、早期発見早期治療で、削る量も最低限で済みますし、歯を残すことに繋がります。
また、虫歯や歯周病が進行してから歯科にかかるよりも、予防のために3ヶ月に1回のメンテナンスに通う方が、費用も回数も少ないというデータが出ています。
80歳になったときに、残っている歯の本数が変わりますよ♪

では、メンテナンスではどんなことをするのか説明していきます。
まず痛みや気になっているところはないか問診します。
それから虫歯や歯周病の進行はないかのチェックをします。
異常がなければ、歯石や着色の除去、歯の表面を磨く研磨、バイオフィルムを除去できるエアフロー、虫歯予防のフッ素を行い終了します。

毎日の歯磨きはもちろんがんばっていると思いますが、歯石は歯ブラシでは取れません。
菌の住処になっている歯石は特殊な器具を使って取っています。
虫歯にならないようにする、歯周病を進行させないようにするためにも歯科を受診して菌を減らし予防していくことが大切です。

美味しいものを美味しく食べるために、定期的なメンテナンスでお口の健康を守りましょう。

 

投稿者: いまむら歯科クリニック

2025.09.10更新

八幡西区の歯科・歯医者いまむら歯科クリニックです。
周術期とは、手術前~手術後の期間のことをさします。手術を安全に乗り切るためにはさまざまなリスクを考慮して適切に対応することが大切です。
当院では周術期の口腔ケアを実地しています。患者さんが入院して手術をするので歯科検診に来院されると、何か大きな病気になってしまったのではないかと心配な気持ちになってしまいます。手術を受ける患者さんはもっと心配と不安な気持ちでいっぱいだと思います。少しでも安心して手術を受けられるようにまた術後に早く回復できるように当院でも出来だけのことをしていきたいと思います。
むし歯や歯周病の原因となる歯垢1mgのなかには約1億個の細菌がいるといわれています。お口の中の細菌は全身にも影響を及ぼすことが分かってきました。歯垢は日常の歯みがきだけでは完全には取り除けません。当院では周術期の患者様に口腔ケアを実地し、歯垢や歯石を取り除きます。また、バイオフィルムの除去入れ歯の洗浄も行います。

歯
口腔ケアの効果
・術後の肺炎予防
お口の中の細菌が肺に入ると肺炎を起こします。全身麻酔の手術では挿管チューブと共に細菌が気管に押し込まれ肺炎を起こすことがあります。特に手術後は抵抗力が下がっているため、肺炎のリスクが高まります。
・手術部位の感染予防
唾液と共に飲み込んだお口の細菌が手術した部位に感染すると治癒が遅れることがあります。
・むし歯・歯周病などの予防
・グラついてた歯を発見できる
グラグラしている歯があると、全身麻酔の挿管時に支障がでることがあります。そのような場合、手術の前に抜歯や固定を行う必要があります。
・不良補綴物のチェック
 以前にむし歯治療で詰めた銀歯や白いプラスチック、また銀歯の被せ物が外れかかっていないかを診る必要があります。もし手術中に外れてしまっては大変です。また入れ歯を使用されている方は入れ歯が合っているのか診る必要があります。
手術の前後に口腔ケアを行うと、副作用や合併症を減らし入院日数の短縮にもつながることがわかってきました。
周術期の口腔ケアを受けて様々なリスクを予防しましょう。

周術期と同じようにお口の健康に注意して頂きたいのが、抗がん剤治療を受けている方です。
抗がん剤はがん細胞の活動を押えることができますが、正常な健全な細胞にもダメージを与えます。特にお口の中は影響を受けやすい部位のひとつで、治療の副作用で痛みや炎症などが起こることがあります。お口に不具合があると食事や会話に積極的になれずに日々の生活を快適に送ることができなくなってしまいます。
また、がんなどの手術の前後に口腔ケアを行うと、副作用や合併症を減らし入院日数の短縮につながります。
抗がん剤がお口に与える影響
お口の粘膜や口内炎といった炎症が起こりやすくなる
だ液の量を減らす
味覚の異常
むし歯や歯周病の悪化
→唾液の量が減少すると自浄作用が低下し、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。
ごくまれに顎の骨が壊死する


口腔ケアの目的
・お口の中の痛みを減らし、お食事が快適に摂れるようにする
・お口の中を清潔に保ち細菌の繁殖を抑え、肺炎などの感染症を防止する
・だ液の分泌を促し、自浄作用を促進する
・お口の中に残った食べかすや歯垢を取り除き、むし歯や歯周病を予防する
・口臭の予防

口腔ケアだけでは、がん治療の副作用は完全に防ぐことはでませんが、誤嚥性肺炎などの感染症を予防する重要な役割を担っています。
食事や会話を楽しんで快適な生活が送れるように、お口のケアをしましょう。
当院ではがん患者さんの口腔ケアを実地し、日常の歯みがきだけでは取り除けない歯垢や歯石を除去します。また入れ歯の洗浄、消毒も行います。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2025.09.06更新

八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックです。
当院で治療を行う際にはお口の中の写真撮影をさせていただきます。目的は2つあります。ひとつは私たち歯科医師、スタッフがお口の中の状態がより把握できるようにするためです。限られた診療時間内では患者さんのお口の中を診るには限界があります。撮影された画像をしっかりと見ることにより様々な情報を得ることができます。

パノラマ撮影
では実際、口腔内写真からはどのようなことが観察できるのでしょうか。口腔内写真の構図には撮影部位によってそれぞれ撮影枚数が異なりますが、当院では5枚法の撮影を主に行うようにしています。5枚法とは噛んだ状態での正面、お口を開けての上顎の歯列、下顎の歯列、噛んだ状態での左右のかみ合わせの写真の計5枚をいいます。5枚撮影するとお口の中の状態がほぼ観察することができます。
口腔内写真5枚法からは以下のことが観察できます。
上下かみ合わせの関係と歯並びの状態、歯ぐきの状態(バイオタイプ、発赤、腫脹、歯頚ライン等)プラークコントロールの状態、小帯の付着異常、また歯の色調や形態を観察することができます。
また、チェアサイドで患者さんの口腔内を直接診ている時には見落としていたことや、治療による詳細な変化を口腔内写真から発見することもあります。このように直接口腔内を診ているときより、口腔内写真からさらに診断や治療方針を確認することができます。そのためには、ただやみくも撮影を行うのではなく、写真に規格性がなければいけません。規格性があることにより得られる情報は多くなります。規格性のある写真を撮るために撮影の際、お口の中にミラーを入れたり、口唇に器具をかけたりします。
2つめの目的は患者さんにご自身のお口の中の写真を見てもらい、治療への理解を深めてもらうことです。実際、自分のお口の中を見ることってあまりないと思います。今自分の歯は何本あるのか?むし歯はあるのか?歯ぐきは健康な状態なのか?など…画像をみてもらうことによってご自身のお口の中に対して関心も高まるかと思います。

また審美治療を行うときには技工士さんとのやりとりで活用します。画像を技工士さんにも観察してもらうことにより、患者さんが望んでいる歯の形態や色調だけではなく歯ぐきの形態、性状を技工士さんに伝えることができ、精度の高いセラミックの被せ物を作製することができます。規格性のある口腔内写真撮影を行う際に必要となる器材は、デジタル一眼レフカメラ、口唇を排除するための口角鉤、口腔内撮影用ミラー、コントラスターが必要となります。デジタルカメラも一般のものではなく、当院では口腔内写真撮影のために専用に規格開発されたソニックテクノ社製のカメラを用いています。

歯科治療で診断を行うために重要なのがレントゲンです。レントゲンは必要不可欠なものです。歯科医院で撮影するレントゲンには大きくわけてふたつあります。一つはむし歯の治療、歯周病の治療を行うまえに撮影するデンタルエックス線写真。もう一つは歯科医院を受診した際に最初に撮影することがあるパノラマレントゲンがあります。今回はパノラマレントゲンについてご説明いたします。
パノラマレントゲンは、上は眼窩(目の周囲)から下は下顎オトガイ部(下顎)までの範囲を一度に撮影することができます。当然上顎の歯、下顎の歯も写ってきます。パノラマレントゲンを撮影することによって以下のことがわかってきます。

1. むし歯の有無
2. 歯周病の程度
3. 親知らずの状態
4. 顎の骨の中にある病気の有無
5. 顎関節(顎の関節)の状態
6. 上顎洞(副鼻腔)の状態
7. 歯科の治療歴
8. 被せ物の状態
9. 過剰歯の存在
10. 子どもの場合過剰歯、欠損歯のチェック
などたくさんの情報を得ることが可能となり、診断を行ううえでとても役立ちます。
当院ではメンテナンスに来られている方はむし歯、歯周病、またその他の病気の早期発見のため数年に一度はパノラマレントゲンを撮影することをお勧めしています。
またお子さまの歯が乳歯から永久歯に生えかわる時期に外から見ているだけではわからない問題が起きてくることがあります。
歯が通常より多い過剰歯は30人に1人ほど、永久歯が少ない先天性欠損歯は10人に1人くらいの割合で見つかりますが、早期発見で歯並びや噛み合わせを守ることのできる場合もあります。お子さまが生えかわりの時期になったら一度歯科医院でパノラマレントゲンを撮ると早期の異常発見に有効です。
パノラマレントゲンは有効であるけど放射線量が心配と思われている方もいらっしゃるかと思います。パノラマレントゲンの放射線量については欧州委員会のガイドラインでは約0.003338~0.03ミリシーベルト、日本ではイギリス、フランスと同程度の0.01ミリシーベルトと推定されています。この数値は自然放射線と比較してみると理解しやすいでしょう。私たちは宇宙や大地、空気食物から微量の放射線を受けています。これを自然放射線といいます。私たちが年間自然放射線から被ばくする量は、日本で2.1ミリシーベルトといわれています。東京~ニューヨーク間を飛行機で往復する際の被ばく量は約0.2ミリシーベルトです。パノラマレントゲンで被ばくする量はその200分の1程度とわずかでしかありません。さらに撮影時は防護エプロン(鉛が入っていて被ばく量を100分の1にすることができる)を着用するので被ばく量はさらに減ります。ただ被ばく量が低いとはいえ、メリットの少ない撮影は控えるべきです。患者さんが最小の被ばく量で最大の利益を得られるよう適切に撮影していますので安心してください。

 

投稿者: いまむら歯科クリニック

2025.09.01更新

 

こんにちは、八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックです。              
今回のブログは皆さんが毎日使っている歯ブラシについてお話ししていきます。
まず歯磨きの目的はお口の中を清掃することですよね。
歯ブラシは歯の表面に付着したプラークや食べカスを効率的に取り除けるように設計されています。
プラークは生きた細菌の塊でむし歯や歯周病の原因になりますので歯磨きでこのプラークをしっかり取り除くことが大切です。
特に歯と歯の間、歯と歯茎の境目、噛み合わせの面はプラークがつきやすいので注意して磨くようにしてください。
また食事をしてから時間が経ち過ぎるとプラークが落ちにくくなりますので食後20〜30分を目安に歯磨きするといいですよ。
ではどんな歯ブラシがあるのか説明していきますのでよければ参考にされてください。

歯ブラシ

【歯ブラシの種類】
様々な種類のものがありますので顎の大きさ、歯の大きさ、歯並び、年齢によっても使い分けが必要です。

1 仕上げ磨き用
保護者等が子供の歯を磨いてあげるのに適した歯ブラシでコンパクトなヘッドと長めのハンドルが特徴です。

2 乳歯列期用
ヘッドは小さく毛も短くなっていて乳歯に適しています。
子供が握りやすい太めのハンドルです。

3 混合歯列期用
乳歯用よりも少し大きめのヘッドと少し長めのネックで生えかわり期の歯並びでも磨きやすいように工夫されています。

4 永久歯列期用
中学生以上の永久歯が生え揃った歯並びに適しています。
毛のかたさ、ヘッドの大きさ、ネックの長さ、ハンドルの形状は様々なものがあります。
口の大きさ、歯の大きさ、歯並び、歯茎の状態等に合わせて自分に合う歯ブラシを選びます。

5 矯正治療用
矯正装置の周りを清掃しやすいように工夫されていて毛が2列のものや真中の毛が短くなっているものや逆に真中の毛が長くなっているもの等変わった形状をしています。

6 部分清掃用
タフトブラシと言って歯と歯の間、歯と歯茎の境目、親知らず等の1番奥の歯、矯正装置の周り等、普通の歯ブラシでは届きにくい部分を磨くための小さな歯ブラシです。

7 義歯用
総義歯や部分義歯を洗う時に使う歯ブラシです。
毛がやわらかいので傷が入りやすい入れ歯も安心してお手入れ出来ます。

8 電動歯ブラシ
電動式、音波式、超音波式があります。
それぞれ振動回数が異なり使用感も全く違います。
正しく使用すれば短時間で歯がツルツルになりスッキリ磨けます。
普通の歯ブラシではどうしても上手く磨けない方にもおすすめです。

【毛先の形状】
大きく分けてラウンドカットとテーパードの2種類があります。

(ラウンドカット)
歯茎を傷付けないように毛先が丸め加工されています。
1番オーソドックスなタイプでプラークをしっかり除去できるのでむし歯予防に適しています。

(テーパード)
毛先が細くなっていて歯周ポケットの中まで磨けるので歯周病予防に効果があります。
テーパードよりも更に毛先が細くなっている先端極細加工のものはより歯周ポケットの深いところまで入り込んでプラークを除去できます。

【毛先のかたさ】
ふつう、やわらかめ、かための3種類があります。
メーカーによってはやややわらか、超やわらかなども販売しています。

〈ふつう〉一般的なかたさで効率よくプラークを除去できます。
健康な歯と歯茎の方に向いています。

〈やわらかめ〉歯と歯茎へのあたりがやさしいので歯茎が弱っていたり出血している時でも安心して使用出来ます。
プラークの除去率はふつうのかたさのものよりも低くなってしまいますので丁寧に磨く必要があります。

〈かため〉1番プラーク除去率が高いのですが歯や歯茎を傷付けることもありますので歯ブラシのあて方、動かし方に注意が必要です。

歯ブラシは毎日使うものなので自分に合った使い心地の良いものを使ってほしいと思います。

次に歯みがきをする時に気を付けてほしいことは、毛先の当て方と力加減と動かし方です。
この3つのポイントを意識しながら歯みがきするとプラークが落としやすくなるので、虫歯や歯周病の予防効果が上がりますよ。
3つのポイントを意識しながら磨くと最初は集中力がいりますが、だんだん慣れてくると何かをしながらでも上手に磨けるようになりますので、テレビを見ながらや湯舟に浸かりながらなどリラックスした状態で歯みがきをしてみてください。

【基本的な磨き方】
毛先を歯の表面に90度(直角)にあてます。
歯ブラシの毛先が広がらないように気を付けながら、150〜200gくらいの弱い力で磨きます。
5〜10㎜を目安に歯ブラシを小刻みに動かしながら歯1〜2本を15〜20回づつ磨いていきます。
歯並びが悪い部分は歯ブラシを縦に持って1本づつ磨きます。
前歯の裏側を磨く時も縦磨きの方が磨きやすいです。
歯と歯ぐきの境目を磨く時は45度の角度にあてて磨いていきます。
奥歯のかみ合わせの部分は毛先を平行にあてながらかき出すような感じで磨いていきます。
溝が深いところはプラークがたまりやすく虫歯になりやすいので丁寧に磨いてください。
磨く場所によってブラシのつま先、かかと、わきの部分を使うのが上手に磨くポイントです。
例えば前歯の裏側をみがく時は、歯ブラシを縦にして1本づつ磨きますが、この時につま先やかかとの部分を使うとしっかりあたるようになります。

【歯ブラシの持ち方】
歯ブラシはペングリップ(ペンを持つように軽くにぎる)で持つと、余計な力が入らないので丁度いい力加減で磨くことができます。
また、歯や歯ぐきを傷付けにくくなります。
お年寄りや小さな子供はしっかり握った方が力が入って磨きやすくなります。

【歯ブラシの取り扱い方】
使用後は流水下でしっかり洗います。
ブラシの根元に食べカスや歯みがき剤が残っていないかをチェックしてちゃんと取り除きましょう。
毛先が濡れたままだと菌が繁殖してしまいますので、立てるなどしてしっかり乾燥させて清潔に使用してください。

【歯ブラシの取り替え時期】
歯ブラシは毛先が開くと歯にきちんとあたりにくくなったり、コシがなくなって清掃効果が悪くなってきます。
同じ歯ブラシを何ヶ月も使い続けることは衛生面でもよくないので、歯ブラシを適度に交換する事が大切です。
歯ブラシのヘッド部分を裏から見た時に、毛先がはみ出していたら交換するようにして下さい。
又は1ヶ月ごとに交換されるのがおすすめです。
どんなに長くても2〜3ヶ月ごとにはお取り替えください。
もし1ヶ月もたたずに毛先が広がってしまう方は、力の入れ過ぎ、押さえ過ぎが原因だと思われますので、持ち方や力加減に注意してみてください。

朝は何かと忙しく、昼は仕事や学校でゆっくり歯磨きする時間がとれない方が沢山いると思います。
その場合は夜少しだけ長く丁寧に磨いていただけたら大丈夫です。

毎日の歯磨きと歯科での定期検診で、お口の健康を維持していきましょう。

投稿者: いまむら歯科クリニック

2025.08.28更新


八幡西区の歯医者いまむら歯科クリニックです。
今回は乳児期のお話をしようと思います。
まず、乳児期のお口の状態は
・お乳やミルクを吸うのに適した形
・あごの成長
・乳歯が生えてくる
・よだれ
・前歯で遊ぶ
・奥歯が生える
以上の変化があります。一つ一つ詳しく書きますね。

乳児期
お乳やミルクを吸うのに適した形
うまれたばかりの赤ちゃんのお口には歯がありません。あごも小さく歯ぐきも平らなので舌かお口におさまりきらずに、上下の唇の間から見えています。お腹の中で準備された反射の行動で母乳・ミルクで吸うことが出来ます。お口の中のつくりも上顎の凹みや、頬にある膨らみは乳首を上顎と舌の間に密着しやすくして効率よく吸える助けになっています。
あごの成長
乳児期歯あごの成長が目立ちます。特に生後半年は下あごの成長が著しいです。うまれた時は上あごが下あごよりかなり後ろにありますが、乳歯が生える頃には上と下のあごがちょうど合わさるようになります。
乳歯が生えてくる
一般的には生後6,7ヵ月頃に舌の前歯から乳歯が生えてくることが多いです。(この時期は個人差が大きいです。3,4ヵ月で生える子や、1才近くになり生えてくる子もいます。生える順番も個人差があるので、あまり気になるときは病院で聞いてみてください。)
よだれ
生後半年頃によだれが増えてきます。この時期は「乳歯がはえはじめる・離乳食が始まる・指しゃぶりやおもちゃ遊び」などのお口への刺激が増えて、だ液が沢山出てくるようになります。
この頃の赤ちゃんは唇を上手に使えずにお口が閉じてないことが多いので、よだれが外に出てしまいます。離乳食がすすむと唇も上手に使えるようになるのでよだれは徐々に減ってきます。
前歯で遊ぶ
今までなめて遊んでいたおもちゃを前歯で咬み遊ぶようになります。なめただけでは分からない硬さや弾力性などを確かめています。歯ぎしりも目立つことがあります。これは上下の歯の位置関係や、噛み合う感触を確かめる行為なので心配いりません。
奥歯が生える
一才前半には奥歯が生えはじめます。奥歯が上下生えてくることで「すりつぶす」ことができるようになります。またかみ合わせができるようになるので、お口の中が広がって舌を動かしやすくなり「食べる」こと「言葉を話す」ことが発達してきます。
こうやって書き出すと赤ちゃんのお口はこの期間に大きく変わるのが分かります。では、次はそんな乳児期のお口のお手入れや管理についてお話します。

●歯がはえるまで
6ヵ月頃までは歯がないお子さんが多いです。歯のないお口は母乳やミルクは、だ液と共に飲み込まれて自然にキレイになります。時々舌に白い苔のようなものがつくことがありますが、一時的なものなら無理にとらなくて大丈夫です。
歯が生える時期が近づいたらときどき口の中を指でさわってあげて下さい。指先は乳首の形に似ていて抵抗の少ない刺激になります。赤ちゃんが指で触られる感触に慣れていれば、歯みがきの第一段階のガーゼみがきもスムーズにはいれます。

●乳前歯の生えはじめ 
生後6~8ヵ月くらいに下の前歯が生えてくる子が多いです。
下の前歯についたミルクや離乳食の汚れは、この時期に増えているよだれによって洗い流されてしまいます。下の前歯だけの時期は、まだ積極的に磨くよりも湯冷ましやガーゼで拭いてあげる程度で大丈夫です。そして生後半年をすぎると、親や兄姉のまねをしたがる時期でもあります。お家で歯みがきをしている場面を見せたり、歯ブラシを一緒に持たせて口の中に入れてみたりなど歯みがきや歯ブラシの感触に慣らせていきましょう。
生後10ヵ月くらいに上の前歯が生えてきます。上の歯はよだれでは汚れがとれにくい所なので、歯ブラシになれてきたら1日1回(できれば夜に)歯みがきの習慣づけをはじめてみて下さい。まだこの時期もきちんと磨くより、歯みがきに慣れることが大切な時期です。寝る前だと機嫌が悪くなる場合は、夕食後の機嫌がよさそうな時に手速くみがいてください。
●奥の乳歯の生えはじめ
1才になって離乳食も完了期に入った頃は奥歯が生え始めます。奥歯がは咬む面に「溝(みぞ)」があり、汚れや食べカスがつきやすいので歯ブラシでのおそうじが必要になります。特にこの時期はこどもの口の中に虫歯菌が定着しやすいです。さらに虫歯菌の栄養になる甘いものを食べ始める子も多い時期なので「1日1回はきちんと歯をみがく」習慣をはじめてみて下さいね。
歯みがきのポイントは
・歯ブラシはヘッドが小さく毛さきも短め
・鉛筆を持つように
・毛先を歯の表面にあてたら軽い力で動かす
です。
歯ぐきに毛先があたるお痛いので歯みがきを嫌がる原因になるので注意してください。
どうしても歯ブラシを嫌がるならガーゼに戻って慣らしてみたり、多少嫌がっても磨けた場合は、終わったあとに「よくできました!」とほめてあげて下さい。また自分で磨こうとする子も出てきます。歯みがきへの意欲を育てるのもとっても大事なので、まず自分の気がすむまで磨かせてその後に仕上げみがきをしてあげましょう。

1才までに虫歯ができる子は少ないですが、1才半検診では上の前歯に見られることが多いです。理由は上の前歯はだ液であたりにくく、汚れが落ちないことや哺乳瓶で飲む時にまず最初にあたることがあります。
虫歯を防ぐ為には甘いものの量や、時間をかけてのダラダラ食べ飲みに注意が必要です。お昼寝や就寝前の哺乳瓶や授乳の習慣をなくしていく、まだ難しい場合は、授乳後にはお水やお茶を飲ませてあげるなどお口のケアをしてあげて下さい。
乳歯は生え変わりますが、小中学生くらいまで長く使う大切な歯です。お手入れに不安があったり心配事がある時は、病院で気軽に先生やスタッフにいつでも相談してください。

 

投稿者: いまむら歯科クリニック

前へ

SEARCH

ARCHIVE

CATEGORY

  • 院内ブログ
  • 当院の症例集
  • 料金について